北大路欣也さんに直撃インタビュー! 金言の数々にフルポン・村上&夫婦のじかん・大貫さんが感動【よしもとドラマ部】
国内ドラマ インタビュー
2024.11.13
よしもとドラマ部 (吉本興業所属のお笑い芸人)
吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は宮地ケンスケ・福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。
よしもとドラマ部 (吉本興業所属のお笑い芸人)
吉本興業所属のテレビドラマ好きを公言しているお笑い芸人からなる。 現在は宮地ケンスケ・福田恵悟(LLR)・村上健志(フルーツポンチ)・大貫さん(夫婦のじかん)・りょう(小虎)らが所属。
「時代劇専門チャンネル」とJ:COMが共同で製作した北大路欣也主演、藤沢周平原作の大人気オリジナル時代劇シリーズ最新第8作「三屋清左衛門残日録 春を待つこころ」が、12月8日(日)19時から日本映画+時代劇 4Kで放送される。
同シリーズは、前藩主用人の職を退き、隠居した三屋清左衛門(北大路)の第二の人生を、身の回りに起こるさまざまな出来事とともに描いた作品。今作では、ドラマ「君とゆきて咲く~新選組青春録~」(テレビ朝日系)で、父・藤岡弘、も認める殺陣を披露し話題となった若手俳優の藤岡真威人と、ドラマ「厨房のありす」(日本テレビ系)など話題作に多数出演し、存在感を放つ演技で注目を集める大友花恋が参加し、清左衛門と若者との新たな交流を描く。
今回、吉本興業所属のドラマ好きなお笑い芸人が、毎月おすすめのドラマを紹介する「よしもとドラマ部の『ドラマな窓口』」を連載中の"よしもとドラマ部"から村上健志(フルーツポンチ)と大貫さん(夫婦のじかん)がドラマの撮影現場である東映京都撮影所に潜入。主演の北大路欣也さんに直撃インタビューし、作品への思いや見どころ、時代劇の魅力などについて迫った。
村上「早速、お話をうかがわせていただきます。第8作を迎えた同作品への思いをお聞かせください」
北大路「まず、この作品に出合えたということが僕にとって大きな宝物です。この作品の世界を自分で体感し体現できるというのは、役者冥利に尽きます。(清左衛門に)なりきることは難しいかもしれないけれど、自分なりに"清左衛門らしさ"というものを考えながら、第1作から続く『スタッフの皆さんと一緒に作り上げていく』という姿勢が、見てくださる方々の心に届いたのではないかなという気持ちがありますね。
見てくださる方々が支えてくださるから、続くのです。われわれ俳優陣もスタッフも、皆さんの反応や"波動"を受けることで、それが次へのエネルギーになっているような気がします。そうやって脚本作りから(制作作業を)積み上げていって、第8作まで来たという。だから、視聴者の皆さんと共有できる喜びを感じながら、毎日暑いですが頑張っています(笑)。この暑さに負けない制作陣全体の思いが画面に映るんですよ。お客様はそれを見て、何とも言えない情熱を感じてくださるんだと思います」
村上「先程、(撮影現場を)いろいろ見学させていただいたのですが、本当にプロフェッショナルな方々がたくさん関わってらっしゃるんだなと驚きました」
北大路「どのポジションも抜けたらできないんです。この藤沢先生の清左衛門の世界というのは、時代に関係なく"今"を生きている気がしていて、(時代背景はあるものの)僕も清左衛門を演じながら今、チャレンジしているような感覚なんですよね。今の自分の感覚を大事にしながら、『清左衛門さんだったらどうするだろうか』と。
物語も『過去にこういうことがありましたよ』ということではなくて、『これからこういう時に、あなたならどう考えますか?』という未来へのメッセージが込められているんです。『時代劇だから過去を顧みる』という感覚は一切ないんです」
大貫さん「確かに、第1作で清左衛門さんが『隠居生活はどうだい?』って聞かれた時に、『ちょっと取り残されたような気持ちになる』と答えるシーンがあって。ちょうどその時に私は出産を終えたばかりで『早く現場復帰しないと』と考えながら、ちょっと取り残されているような気分になっていたのですが、時代背景は全然違うけどすごく共感できて、『いろんな人が共感できる作品だな』と思い入れが強くなりました」
北大路「それは良かった!」
村上「史実をなぞっているというより、そこにある人間の葛藤など普遍的なものが描かれていますよね」
北大路「それが実現できているのは、自然体でそこ(作品世界)に存在できるように自分も入っていき、そんな状況をスタッフの皆さんが作ってくれるからなんです。(セット内の)清左衛門の部屋に行ったら全てが整っている。それがまた僕らを盛り上げてくれるんですよ。
ロケ現場でもそうで、現場に行ったら感動するんです。景色や空の色、吹いている風...全てが"今"の感覚で、現実にそこに居るんです。そう思えば、そういう肌合いが出るんですよね。そういうシチュエーションに連れていってくれるから、僕らは余計なことは考えなくてよくて、自然とそこに立てばいいんです。
特に時代劇はわらじと足袋ですから、地熱や土の感触を直に感じることができる。スタッフの皆さんが用意してくれたシチュエーションを余すところなく受け取ることができるというのは、時代劇ならではの良さでもあるなと思いますね」
大貫さん「私はお料理のシーンも好きで、本当に季節を感じられていいなと思っています」
北大路「(伊東)四朗さんとのシーンでは、季節の食べ物が出てきてね。それを作ってくださる方もいて、本当に全部おいしいですよ」
村上「当時の味付けだったりするんですか?」
北大路「時代設定はあるけれど、味付けは現代の味付けに近いから、本当にうまいんです。だから時々、関係ないけど食べています(笑)」
2人「えーーー!(笑) 確かに、見ていても食べたくなりますもん」
北大路「そういうスタッフ一人ひとりの思いというのが積み重なって、(第8作という)今に至ったと思うんですよね」
村上「また、今作では藤岡さん、大友さんという若い役者さんが参加されますが、お気持ちはいかがですか?」
北大路「それも、時代劇でありながら"今"を描いていますよね。現代では高齢者が3割を占めていて、高齢者と若い人の交流がある。僕もその中の一人ですが、『何を考えているんだろう?』『何に興味があるんだろう?』と若い人のことが気になりますし、『みんなスマートフォンばかり見てるな』とかね(笑)。
やはり10代や20代の人たちが世界で活躍していて、特に大谷翔平選手やオリンピック選手たちが活躍されている姿を見るとすごいなと思うし、彼らだけでなく彼らを支える人や対戦する相手もすごいと思う。競り合って『勝つ・負ける』じゃなく、互いのいいところを出し合う"共奏"を感じるんです。そういうのを見ると、胸が熱くなります。今作で参加してくれた若い方にも感じられて、『やるね!』と思ったところが多々ありました」
村上「カメラが回っていないところでお話されたりもするんですか?」
北大路「もちろんです。しゃべりまんがな(笑)」
2人(爆笑)
北大路「ストーリー作りをしていただいて、それが脚本になって、僕らが読ませていただいて...という工程を経て、セットでお会いする時は、ものすごく新鮮でわくわくします。だから、撮影はすごく楽しいですね」
2人「へぇ~!そうなんですね!すごい...」
北大路「そんな中で、(役者同士として)お互いに持ち分はあるんですよ。どうやったら"共奏"できるかを探りながら。(表現しているのは)人生だから実は"悪"も大事で、この"悪"が "善"を引き立てるんです。だから、"悪"の表現は非常に大事! "善""悪"がないと、ドラマはできないですから」
村上「あらためて"時代劇"を今まであまりご覧になったことがない方に『三屋清左衛門残日録』の見どころ、感じて欲しいことがあれば教えていただけますか?」
北大路「人間は間違った道を選ぶこともある。その時、清左衛門は自分の存在を活かせないか、と考えるような人です。だからこの物語の世界に入ると、僕自身も心が洗われます。"時代劇"だけれど、ストーリーは現代と変わらない。そういう視点で見ていただきたいですね」
2人「なるほど...!本当に貴重お話をありがとうございます」