コ・ス&少女時代クォン・ユリが悪徳受刑者に鉄槌を下す!痛快韓国ドラマ「仮釈放審査官 イ・ハンシン」【古家正亨】

コ・ス&少女時代クォン・ユリが悪徳受刑者に鉄槌を下す!痛快韓国ドラマ「仮釈放審査官 イ・ハンシン」【古家正亨】

ここ数年、韓国ドラマ界で重宝される職業モノ。日本でも知られているようななじみのある職業から、「よくそんな話に広げられるな」というもの、「そんな職業があったのか?」と知られざる職業にスポットを当てるもの、さらにはドラマでしか存在しない架空の職業に至るまで実に多様な作品が作られ、日本の視聴者にも愛されてきましたが、さすがにこの職業のことを知る人は少ないのではないでしょうか。

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■「仮釈放審査官」という知られざる職業にスポットを当てた斬新な設定

刑務所に収容されている受刑者が一定の条件を満たした場合に、刑期をすべて終える前に一時的に社会復帰を許可される制度である「仮釈放」。そもそもその目的は、受刑者が社会の一員として再出発できるように更生を促し、円滑な社会復帰を支援することにありますが、日本では、その仮釈放の審査を地方更生保護委員会が行い、調査や面接は保護観察官が担当しています。

韓国では、日本の法務省にあたる政府の法務部と矯正施設の仮釈放審査委員会が審査する仕組みになっていますが、このドラマでは、その決定権を「仮釈放審査官」という架空の職業に持たせ、彼らが刑務所の中でも傍若無人に振る舞う悪徳受刑者と対峙(たいじ)し、巨悪に立ち向かうというスリリングな設定が設けられました。それが今回紹介するドラマ「仮釈放審査官 イ・ハンシン」です。

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■"執事弁護士"から仮釈放審査官へ!頭脳プレーで悪を裁く新ヒーロー

背任の罪で刑務所に収容されたオジョングループ会長、チ・ドンマンのお世話係であり弁護士として働くイ・ハンシン。その様子から"執事弁護士"と陰口をたたかれながらも懸命に会長に尽くしていましたが、実は尊敬する先輩がドンマンのわなにはめられた過去を持ち、その復讐のための機会を狙っていたんです。

そんな彼が狙っていたポストが「仮釈放審査官」。仮釈放審査官は、受刑者たちが最後の判事と呼び、受刑者にとって刑期満了前に出所できる唯一の方法「仮釈放」を審査できる存在。ハンシンはある仕事の成功報酬として、ドンマンに仮釈放審査官になるための根回しをしてもらい、ついにその時を迎えます。

念願の仮釈放審査官となったハンシンでしたが、事件の調査をする過程で、広域捜査隊の刑事アン・ソユンと出会います。そして、ソユンもまた、自分の妹を殺害した未解決事件の犯人がオジョングループの一員ではないかと疑っていたんです。

ついにドンマンの仮釈放審査会議に参加することになったハンシンでしたが、大多数の審査官はドンマンに買収されていて、口をそろえて「仮釈放は妥当だ」と判断する中、ハンシンは当然、反対票を投じることに。そう、彼にはドンマンの仮釈放が認められることのない「確信」があったんです。

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こうしてストーリーをつづっていると、ある種のリーガルものとも言えるドラマですが、弱きを助け、権力に屈しない芯の強さを持つハンシンは、いわゆる韓国ドラマによく出てくるヒーロー。ですが、警察や検察でもなく、スーパーパワーで悪を退治するのでもなく、仮釈放審査官として、知恵を絞りながら頭脳プレーで悪者を仮釈放させないようにして、正義の鉄槌を下す爽快感は、他のドラマでは味わえない新鮮さがあります。

■実力派俳優コ・スと少女時代クォン・ユリ、そして魅力あふれる影の主役たち

そんな魅力的な主人公イ・ハンシンを演じているのが、ドラマ「オクニョ 運命の女(ひと)」や「ミッシング〜彼らがいた〜」シリーズなどでも知られる、日本にもファンの多い実力派俳優のコ・スさん。絵に描いたようなイケメンの彼が演じるハンシンは、強い信念を持ち、悪に向かっていくわけですが、それだけではなくウィットに富んだ笑いをちりばめ、決してこのストーリーが重くならないように、絶妙な加減で、彼にしか演じられないヒーロー、イ・ハンシン像を見事に構築しています。

そんな彼と、その"目的"を共にする広域捜査隊の刑事アン・ソユンを、あのガールズグループ「少女時代」のメンバー、クォン・ユリさんが演じています。家族思いの彼女が大切な妹を失い、復讐に燃えながらも、それを内に秘めながらクールビューティーを装うソユンを全力で演じているのが、ドラマに大きな力を与えていることは言うまでもありません。

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そして、このドラマのもう一つの魅力が、いわゆるサブキャラたち。特にストーリーの中で、主人公の2人に協力する「スマイル・キャッシュ」の女社長、"闇金業界の伝説"チェ・ファランを演じているペク・ジウォンさんの存在感。彼女が出てくるだけで、ドラマに高揚感が生まれ、「これから何か起こりそう」「なんだか面白くなりそう」という空気感にあふれます。お金大好き、欲望むき出しの悪徳闇金業者の女社長でありながら、人情味があり、弱い者には徹底的に力を貸し、実は良い人......というこの特異なキャラクターは、むしろ影の主役と言っていいほどです。このドラマの成功に彼女の貢献は、かなりのウェートを占めていると言っていいでしょう。

■勧善懲悪の新たなアプローチが視聴者を魅了

韓国ドラマの描く、勧善懲悪のスタイルは、すでに出尽くした感がなきにしもあらずですが、本作は「仮釈放審査官」というアプローチで、視聴者に新たな価値を見せてくれました。その結果、韓国の視聴率は4%〜6%台の安定した数値で推移し、同時間帯の視聴率1位を記録するなど人気を集めました。同じテーマ、似たような設定でも視点を変えるだけで、ここまで面白い作品が生まれるという好例がこのドラマではないでしょうか。

古家正亨

古家正亨 (ラジオDJ/イベントMC)

ラジオDJ、イベントMC。 K-POPなどの「韓流」カルチャーを20年以上にわたり日本に紹介してきた古家正亨が、毎月オススメの韓流コンテンツを紹介。

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