「素晴らしき新世界」ホ・ナムジュンに沼落ち続出!演技の振り幅を堪能できる代表作3選
韓国・アジアドラマ 見放題独占配信
2026.06.23
Netflixで配信の韓国ドラマ「素晴らしき新世界」の主人公を好演し、SNSを大いににぎわせている俳優ホ・ナムジュン。2019年のデビュー以降、「ミッシング~彼らがいた~」(2020年)や「スノードロップ」(2021年)などで着実にキャリアを積み、Netflixの大ヒットドラマ「Sweet Home -俺と世界の絶望-」シーズン2(2023年)に軍人役として出演し大きな注目を集めた。その後も「YOUR HONOR〜許されざる判事〜」(2024年)での鮮烈な悪役や、「その電話が鳴るとき」(2024年)での落ち着いた医師役などで飛躍を遂げると、今年「素晴らしき新世界」で大ブレークを果たした。今回は、そんな彼の表現の幅と進化をひもとく代表作3作品をピックアップして紹介する。
■現代の財閥御曹司と朝鮮王朝時代の大君を演じ分ける「素晴らしき新世界」
左からイム・ジヨン、ホ・ナムジュン
Netflixシリーズ「素晴らしき新世界」独占配信中
第1話から圧倒的な面白さで高い注目度を保ち続けている「素晴らしき新世界」。朝鮮王朝時代に毒殺された王の側室カン・ダンシム(イム・ジヨン)が、売れない女優シン・ソリとして現代によみがえるところから物語は大きく動き出す。
300年前から来たヒロインは、ホ・ナムジュン演じる財閥御曹司チャ・セゲと遭遇する。あまりの冷徹さに"資本主義の怪物"という悪名までついたセゲだが、実は朝鮮王朝時代にダンシムと心を通わせたイ・ヒョン(チョンホン大君)と関係があり...。
デビュー以来、コメディー演技や時代劇演技など幅広い役柄に挑戦してきたナムジュンだが、本作はそのキャリアが存分にいかされている。どんな感情もストレートにぶつける現代パートと、常に冷静沈着でミステリアスな雰囲気を漂わせる時代劇パート。この「一人二役」ともいえる難役を見事に演じ分けている。その魅力の源泉となっているのが、ナムジュン特有の低音ボイスと熱量たっぷりのまなざしだ。キャラクターや時代に合わせた声の使い分け、そして視線の巧みな処理が、視聴者を夢中にさせる。
なかでも最大の見どころとなるのが現代パート。セゲは、ソリと何度も顔を合わせるうちに彼女が気になって仕方なくなり、横暴な御曹司とは思えぬ行動を取るようになる。韓国ドラマお決まりの展開ではあるが、ナムジュンが演じるからこそ、その"決めシーン"が奇跡のような中毒性を生み出している。
第6話の手首キスや、第9話で複雑な感情を爆発させた後に本音を打ち明けて口づけるシーンは、韓国ラブコメディー屈指のキスシーンとして今後も記憶されるだろう。「今日からこれ(心臓)をマンマークする。君の心臓を奪ってやる」「君が誰であろうと、どこから来ようと、すべて信じる。全部信じるから、俺だけを見ろ」といったキザに感じてしまうようなセリフも、ナムジュンの演技力によって魅力的なものに昇華されている。今まさに脂が乗ったナムジュンが、こうしたくせのあるキャラクターやシーンを、より完成度の高いものにしているのだ。
■狂気と色気が入り交じる危険な悪役「YOUR HONOR~許されざる判事~」

「YOUR HONOR~許されざる判事~」
(C) 2024 KT StudioGenie Co., Ltd
本作は、イスラエルの大ヒットドラマのリメーク作。韓国ドラマの名優2人を配し、韓国ならではの味わいを加えている。
高潔な判事の息子がひき逃げ事故を起こすが、その被害者は元暴力団組長の会長の次男だった――。そんな展開から始まるクライムサスペンスで、思わぬ展開にハラハラが止まらなくなるが、最後まで見ると人間の原罪についてまで考えさせる重厚な作品でもある。
本作は、ナムジュンがドラマで初めてメインキャストを務めた記念すべき一作だ。元暴力団会長の長男キム・サンヒョクを演じている。ひき逃げ事故に遭った次男は腹違いの弟で、家庭では父と常に不協和音を奏でる。怒りですべてを解決しようとする、無慈悲で残虐な男という設定だ。
ナムジュンは、登場するだけで空気がヒリヒリするような危険なオーラを発揮。なかでも注目すべきは、暴力と権力に魅了されるサンヒョクを象徴するような、鍛え上げられた肉体美をあらわにするシーンだろう。特に入浴中に天を仰ぐシーンが強烈だ。
そのダウナーな色気に、「悪い男なのにひかれてしまう」という視聴者も多かったようだ。それは、悪の権化のようなサンヒョクの中に、意外な純粋性という要素が隠されていたからかもしれない。暴力シーンとは裏腹の、妹だけにふと見せる穏やかな表情が心をとらえる。
元暴力団組長の父親役を演じた、「六龍が飛ぶ」「ロースクール」などのキム・ミョンミンとの緊張感あふれるやり取りも大きな見どころ。名優の迫力に負けないカリスマ性を見せた、ナムジュンのマスターピースともいえる一作だ。
■ミステリアスで洗練された見守り男子「その電話が鳴るとき」

Netflixシリーズ「その電話が鳴るとき」独占配信中
「YOUR HONOR~許されざる判事~」の次に出演した作品が、「その電話が鳴るとき」だ。「YOUR HONOR~許されざる判事~」での残虐なイメージは封印し、本作では柔らかな笑顔を見せている。
将来有望な大統領室報道官の夫ペク・サオン(ユ・ヨンソク)と、言葉を発せない妻ホン・ヒジュ(チェ・スビン)が主人公の本作。政略結婚した2人は互いに秘密を抱え、張り詰めた結婚生活を送っていたが、ある日、妻が誘拐されたことから状況が一変する。
ナムジュンが演じるのは、ヒジュの大学時代の先輩で医師のチ・サンウ。見守り男子的な役割を担うようになり、サオンとの結婚を隠しているヒジュに近づいていく姿も描かれるが、どこかミステリアスな雰囲気を漂わせているところが魅力的だ。落ち着いた演技力で洗練された大人の魅力に昇華させ、2024年MBC演技大賞では新人賞を受賞した。

Netflixシリーズ「その電話が鳴るとき」独占配信中
ナムジュンは、医師役をこれまでに何度か演じている。第62回百想芸術大賞でリュ・スンリョンが大賞を受賞した「ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語」でも精神科医役で特別出演し、出番は少ないものの強いインパクトを残した。初主演作の「100番の思い出」でも医師役を務めている。
また、宇宙飛行士となる研究者役を演じた「星がウワサするから」も見逃せない。ちょっと肩の力を抜いた朗らかな姿や、英語での演技も楽しむことができる。悪役からインテリ役までこなすホ・ナムジュン。2027年に放送が予定されている次回作「クジラ星(原題)」の放送も待ち遠しい。
文/高山和佳




