ジャンリンホー(張凌赫)の進化した演技力に注目!二度目の結婚から始まるロマンスを描く中国ドラマ「度華年 The Princess Royal」

ジャンリンホー(張凌赫)の進化した演技力に注目!二度目の結婚から始まるロマンスを描く中国ドラマ「度華年 The Princess Royal」

「蒼蘭訣~エターナル・ラブ~」で、報われない"2番手男子"を切なく演じてブレークしたジャン・リンホー(張凌赫)。その後も「寧安如夢(ねいあんにょむ)~宮廷にふたたび舞い降りる愛~」で見せた狂気的な愛、「四海重明~恋が光となる、その時まで~」の知勇兼備な帝君役など多彩なキャラクターを演じ分け、若手トップスターとして存在感を高めてきた。今回は「度華年 The Princess Royal」を通して、さらに磨きのかかった演技力に迫る。

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悲劇を回避するやり直しのロマンス

大夏王朝の公主(※皇帝の娘)・李蓉(リー・ロン/演:チャオ・ジンマイ)は、皇室を脅かす名門貴族たちをけん制するため、身分の低い家柄の出身ながら最年少で官吏に選出された聡明(そうめい)な裴文宣(ペイ・ウェンシュエン/演:ジャン・リンホー)と政略結婚させられる。

二人は愛し合いながらも、身分の違いが疑念を招き対立。20年にわたる緊張と宮廷の陰謀の末、共に非業の死を遂げてしまう。ところが次の瞬間、二人は記憶を持ったまま結婚前の自分へとタイムリープする。前の人生の過ちをやり直し、自分たちを破滅へ追い込んだ陰謀を阻止するため、再び手を取り合っていく。

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長年連れ添った夫婦のような空気感

ジャン・リンホーは1997年生まれ。本作では、20歳前後の青年期から、20年後の成熟した姿までを違和感なく演じ分ける。40歳の裴文宣では大人の色気を漂わせ、タイムリープ後の若き裴文宣では、人生をやり直す覚悟と包容力をにじませる。年齢による心境の違いまで繊細に表現する演技力が際立っている。

再び夫婦になることを決意した二人。互いが前の人生の記憶を持つと気づいたきっかけは碁を打つ場面だった。死の直前と同じ戦術を見抜き合い、共に生きた20年が存在したことを悟る。しかし、李蓉は前の人生で「裴文宣が自分を裏切った」と思い込んでおり、裴文宣も真実をすべて明かさないまま複雑な距離感を保つ。

幾度もすれ違いながら再び契約結婚を選択した二人。形式上は初々しい新婚だが、前世の記憶があるからこそ「前にもこんなことがあった」と、まるで長年連れ添った夫婦のような会話が自然に飛び出す。その絶妙な関係性が、本作ならではのユーモアにつながっている。

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胸を打つ告白とシリアスな感情表現

聡明で気の強い李蓉に振り回される裴文宣。あきれながらも、ふとした瞬間に向ける優しいまなざしに隠しきれない愛情がにじみ出る。前の人生で李蓉は「彼は別の女性を愛していた」と誤解していたが、実際は李蓉一筋であり、タイムリープ後もその思いは変わらない。

時に裴文宣が距離を縮めようと甘える姿はほほ笑ましいが、本作で特に胸を打つのは、誤解を抱えたままの李蓉に対し、裴文宣が静かに本心を打ち明ける場面だ。かたくなな李蓉に対して感情をぶつけるのではなく、抑えた声で一つひとつ思いを重ねる。そして最後には、静かながらも強い意志を宿した目で愛を伝える。

その繊細な感情表現こそ、ジャン・リンホーの演技力が際立つ瞬間だ。コミカルな掛け合いで距離を縮めながら、シリアスな場面では一途な愛の深さを丁寧に見せていく。"やり直し"の人生だからこそ生まれる温かな愛を、見事に体現している。

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スリリングな権力争いとアクション

二人が愛を取り戻していく一方で、"やり直し"のために避けて通れないものがある。前の人生で命を落とすことになった苛烈な権力闘争だ。わずかに勢力図の均衡が崩れるだけで悲劇につながりかねない状況の中、二人は前の人生の記憶を頼りに未来を変えようと奔走していく。

運命に深く関わるのが、李蓉の弟・李川(リー・チュワン/演:リウ・シューウェイ)だ。前の人生では愛する人を失い、権力闘争の中で冷酷な皇帝へと変貌した。その皇后・上官雅(シャングワン・ヤー/演:チョン・グオ)や側室・秦真真(チン・ジェンジェン/演:ホー・チウ)との関係も複雑な火種を抱える。

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さらに、李蓉に密かな思いを抱く蘇容卿(スー・ロンチン/演:チェン・ホーイー)の存在も見逃せない。それぞれの愛情や執着が複雑に絡み合い、裴文宣と李蓉の人生に大きな影響を与える。本作は単なる"やり直し"ロマンスではなく、周囲の運命まで変えなければ悲劇は回避できないのである。

頭脳明晰(めいせき)な二人が、前の人生の記憶を武器に先を読み合いながら権力争いを切り抜ける駆け引きの応酬は面白い。国と家族を守ろうと突き進む李蓉に危機が訪れるたび、裴文宣は彼女を全力で支え守ろうとする。ジャン・リンホーは、長い手足を生かしたしなやかな剣術アクションでも存在感を発揮。デビュー以来着実に演技経験を積み重ね、本作では「心は40歳、体は20歳」という複雑な役どころを繊細に表現した。裴文宣という人物に奥行きを与え、最後までスリリングな物語を力強くけん引している。

文/神野栄子

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