タイガー・ウッズの軌跡を振り返る!記録にも記憶にも残る31大会を一挙放送

タイガー・ウッズの軌跡を振り返る!記録にも記憶にも残る31大会を一挙放送

PGAツアーの日本初開催となった2019年「ZOZOチャンピオンシップ」に勝利したタイガー・ウッズ。この優勝でサム・スニードの持つ最多勝利数「82」に並び、 2021年には世界ゴルフ殿堂入りも果たしている。タイガーといえば、これまでPGAツアー歴代最多の通算82勝を記録し、10年以上にわたって世界ランク1位に君臨し続けた生ける伝説だ。彼がゴルフ界に与えた影響は計り知れない。11月、12月には、タイガー・ウッズの PGAツアー優勝試合の中から厳選した31試合の最終日が一挙放送される。決して色あせることのないタイガーの歴戦の雄姿をこの機会に振り返りたい。

21歳にして世界ランク1位、PGAツアー史上最年少の賞金王に

1歳前に既にクラブを握ったといわれるタイガーは、2歳の頃にテレビ番組で取り上げられるほど有名なキッズゴルファーで、8歳で70台のスコアを出す天才少年だった。やがて名門スタンフォード大学に進学。「全米ジュニア・アマチュア選手権」「全米アマチュア選手権」でそれぞれ前人未到の3連覇を達成。1996年8月に大学を中退してプロに転向し、わずか5試合目となる2カ月後の「ラスベガス・インビテーショナル」で早くもPGAツアー初優勝を果たしている。最終日にデービス・ラブ3世とのプレーオフを制してつかんだ初勝利は、ゴルフファンに衝撃を与え、ここからタイガー伝説が始まった。

1997年4月に史上最年少の21歳3カ月「マスターズ」初優勝を果たすと、6月に初の世界ランキング1位に輝き、21歳にしてPGAツアーの史上最年少賞金王に輝いた。1999年の「ビュイックインビテーショナル」では2日目を終えて首位に9打差をつけられていたが、週末の2日間で「62」「65」を記録して猛チャージ。オリン・ブラウンに2打差をつけて同大会初優勝した。同年は最終戦の「ザ・ツアーチャンピオンシップ」も制して年間8勝を挙げ、もはや敵なしの状態だった。迎えた2000年シーズンも無双状態で、2月の「AT&Tペブルビーチ・ナショナル・プロアマ」で1勝目を挙げ、この勝利で前年からのPGAツアー公式戦の連勝は6に。最終日に7打差を逆転する劇的な勝利だった。

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(C)Getty Images

2000年にメジャー3連勝、PGA自己最高の年間9勝を達成

2000年は「全米オープン」「全英オープン」「全米プロゴルフ選手権」でメジャー3連勝を達成し、1953年のベン・ホーガン以来47年ぶりの快挙となった。PGAツアーでも自己最高の年間9勝を記録している。中でも圧巻だったのは「NECインビテーショナル」だ。最終的に通算21アンダーで圧勝し、今なお破られないトーナメントレコード「259」を打ち立てた。2001年4月はマスターズで4年ぶり2度目の優勝を飾り、メジャー大会4連覇を達成。2年にまたがる記録であるため"タイガー・スラム"と呼ばれた。この年は"第5のメジャー大会"とも称される「ザ・プレーヤーズチャンピオンシップ」にもビジェイ・シンとの激闘を制して勝利している。

2002年は「マスターズ」「全米オープン」で優勝。「マスターズ」での大会連覇は、1989年、1990年に優勝したニック・ファルド以来12年ぶり、大会史上3人目の快挙だった。同年のPGAツアーでは、9月の「アメリカンエキスプレスチャンピオンシップ」が印象深い。初日から一度も首位を譲らなかったタイガーの完全優勝だったものの、最終日に各選手が見せた猛追が圧巻だった。タイガーは2打差で迎えた最後の最後、18番で今大会初めてのボギーをたたいたが、2位のレティーフ・グーセンを1打差で抑えて辛くも逃げ切り、最終日に10アンダー伸ばしたセルヒオ・ガルシアをはじめ、フィル・ミケルソン、マイケル・キャンベル、ニコラス・ファスらの猛追をかわした。これぞ世界レベルの戦いという名勝負だった。

他にも、PGAツアー史上3人目の同一大会4連覇を達成した2003年の「ベイヒルインビテーショナル」、大会記録となる24アンダーでミケルソンとの死闘を制した2005年の「フォードチャンピオンシップ」、最終日に2イーグルを奪ってビジェイ・シンを鮮やかに逆転した2006年の「ドイツバンクチャンピオンシップ」など、常にドラマチックな勝負を見せてくれるタイガー。今回の放送で、名実ともにゴルフ史にさんぜんと輝く偉大なゴルファーであることを再認識してほしい。

文/渡辺敏樹

<11月の放送大会>
11/1(金)20:00~22:00 1996年ラスベガスインビテーショナル 最終日
11/4(月)19:00~21:00 1998年ベルサウスクラシック 最終日
11/4(月)21:00~23:30 1999年ビュイックインビテーショナル 最終日
11/8(金)19:00~22:00 1999年メモリアル・トーナメント 最終日
11/9(土)17:30~20:30 1999年NECインビテーショナル 最終日
11/10(日)17:30~20:30 1999年ザ・ツアーチャンピオンシップ 最終日
11/10(日)20:30~22:00 2000年AT&Tペブルビーチプロアマ 最終日
11/15(金)19:00~22:00 2003年ベイヒルインビテーショナル最終日
11/16(土)18:00~21:00 2005年フォードチャンピオンシップ 最終日
11/17(日)16:00~19:00 2001年ザ・プレーヤーズチャンピオンシップ 最終日
11/17(日)19:00~22:00 2001年NECインビテーショナル 最終日
11/22(金)19:00~22:00 2002年アメリカンエキスプレスチャンピオンシップ 最終日
11/23(土)20:00~22:00 2000年NECインビテーショナル 最終日
11/24(日)20:30~22:30 2000年ベル カナディアンオープン 最終日
11/29(金)19:00~21:30 2006年ドイツバンクチャンピオンシップ 最終日
11/30(土)18:00~20:30 2007年ワコービアチャンピオンシップ 最終日
11/30(土)21:00~12/1(日)0:00 2007年ザ・ツアーチャンピオンシップ 最終日