松山英樹の活躍に期待!PGAツアー唯一の日本大会「ZOZOチャンピオンシップ」
スポーツ 生中継
2024.10.21
今年で6年目を迎える「ZOZOチャンピオンシップ」が10月24日から27日まで開催される。アコーディア・ゴルフ習志野カントリークラブに世界のトップが集結。まさに日本のゴルフファン必見のトーナメントだ。
「ZOZOチャンピオンシップ」は、PGAツアーが日本で開催されるという貴重な一戦で、出場選手は78名。2023~2024年の「FedExCupポイント」上位60名が参戦するほか、JGTO(日本ゴルフツアー機構)賞金ランキング上位8名、「BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ」の優勝者に加え、スポンサー推薦枠として9名が参戦する。アメリカツアーから60名のトッププロが日本にやって来るのは、例年のことだが貴重な機会だ。本大会は日本開催の特例により、予選落ちがない大会なので、ポイントアップしたい選手には狙い目となる。来季に向けて秋の重要な試合の1つであることから、選手の本気度が高まり、さらなる緊張感と熱気にあふれることが期待される。
世界のトッププレーヤーたちが日本に集結!
注目選手として、2021年東京五輪の金メダリストであり、2024年は全米プロと全英オープンでメジャー2大会制覇を果たしたザンダー・シャウフェレ(アメリカ)、ディフェンディングチャンピオンのコリン・モリカワ(アメリカ)の2名をまずは挙げたい。世界ランク2位のシャウフェレは、「メジャー2勝を達成し、今年の『ZOZOチャンピオンシップ』のタイトルをかけて優勝争いをすることは、大きな目標。ゴルフをよく理解し、礼儀正しい日本のファンの前でプレーができるのを楽しみにしている」と語っている。世界ランク4位のモリカワも「前回優勝できたことは、本当に嬉しかった。この大会は、新しいシーズンが始まるたびに、スケジュールを必ずチェックしている数少ない大会の一つ。日本に縁を持つ私は、日本の人々と強い絆を感じている。日本で大勢のファンから応援してもらえるのが楽しみ」とコメント。日系人のモリカワはもとより、シャウフェレも母親が台湾人で日本育ちという日本に縁のある選手であり、日本開催の本大会での活躍に期待だ。
また、世界ランク12位のサヒス・ティーガラ(アメリカ)、同20位のイム・ソンジェ(韓国)、同29位のジャスティン・トーマス(アメリカ)らが上位を狙う。特にトーマスは2017年の「全米プロゴルフ選手権」で松山との争いを制してメジャー初制覇を果たした選手。2022年の同大会も制してメジャー2勝目を記録。世界ランク1位も経験したトッププロで実力は折り紙付きだ。
今季好調の松山英樹ら日本勢の活躍にも期待!
もちろん、迎え撃つ形の日本人選手にも大いに期待したい。筆頭はやはり世界ランク7位の松山英樹だ。パリ五輪での銅メダル獲得も快挙だったが、8月の「フェデックスセントジュード選手権」で優勝し、今季2勝目を挙げた。米ツアー通算10勝目を達成し、米国ツアーの賞金ランキングでも3位につけている。今季好調の松山が、日本に凱旋(がいせん)してファンの前で躍動する姿をぜひ見たい。ほかには久常涼も出場予定。2022年の予選会を突破し、欧州・DPワールドツアーに参戦。2023年の「フランスオープン」で日本勢3人目となる同ツアー初制覇を達成。同年の最優秀新人賞も獲得し、2024年度のPGAツアーの資格を得て本格参戦していた。8月の「ウィンダム選手権」では通算15アンダーで、同ツアー自己最高の3位タイ。プレーオフシリーズ3大会の進出は逃したが、ランク83位で上位125位までの来季シード確定。米ツアーでは苦戦している印象だが、日本のファンの前でアピールしたいと意気込んでいるはずだ。さらに小平智、岩田寛も出場予定なので健闘を期待したい。
日本ツアーの精鋭たちが、世界最高峰のPGAツアーの猛者に戦いを挑むという図式でも楽しめる「ZOZOチャンピオンシップ」。世界のトッププロが日本のコースで真剣勝負を繰り広げる貴重な大会。初開催の2019年は初日から首位を守り切ったタイガー・ウッズが2位の松山に3打差をつける通算19アンダーで完全優勝。2021年は松山が最終ラウンドで「65」と驚異のスコアをマーク。最終18番をイーグルで締めくくって3代目王者の栄光をつかむなど、過去にも名勝負を生んできた。前回大会では、最終日に7アンダー「63」の猛ラッシュを見せたモリカワが2位と6打差の14アンダーで圧倒的な強さを見せて優勝している。今大会はどんなドラマを見せてくれるのか大いに期待だ。
文/渡辺敏樹