ヤンズー(楊紫)とリーシエン(李現)が仕事のパートナーから恋人に!芯の強いヒロインを描く「国色芳華~牡丹の花咲く都で~」

ヤンズー(楊紫)とリーシエン(李現)が仕事のパートナーから恋人に!芯の強いヒロインを描く「国色芳華~牡丹の花咲く都で~」

「長相思」で男として生きることになった異色のヒロインを演じ、大ヒットを巻き起こしたヤン・ズー(楊紫)。天真爛漫(らんまん)で真っすぐ、自らの力で人生を切り開く芯の強いヒロインを数多く演じ、確かな演技力で"90后(90年代生まれ)4大女優"の一人にも数えられる中国の国民的女優だ。

そんなヤン・ズーの新たな代表作となったのが、豪華絢爛(けんらん)な唐の都を舞台にしたロマンス時代劇「国色芳華~牡丹の花咲く都で~」。共演は、現代ラブコメ「Go!Go!シンデレラは片想い」でもタッグを組んだリー・シエン(李現)。定番の男女の恋愛とは一線を画し、互いの才能を認め合い、対等なパートナーとして支え合う二人の関係性が魅力だ。中国で総再生数75億回という驚異的な支持を集めた本作の魅力をひも解く。

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ヒロインが牡丹と商才を武器に人生を切り開く

唐第二の町・洛陽。商家の娘・何惟芳(かいほう/演:ヤン・ズー)は、病に冒された母の薬を手に入れるため、名門・劉(りゅう)家との縁談を受け入れる。だが夫・劉暢(りゅうちょう/演:ウェイ・ジャーミン)には他に想い人がいて、何惟芳を冷たく突き放すばかり。さらに義父母からも厳しい扱いを受け、屋敷で孤立していく。やがて劉家の裏切りが発覚すると、何惟芳はすべてを捨てて長安へ。亡き母が残した庭園・芳園を取り戻すため、牡丹栽培の知識と商才を武器に、自ら商売を始める。

そこで出会うのが、一癖ある役人・蒋長揚(しょうちょうよう/演:リー・シエン)だ。見た目は軽薄でわいろを求める悪徳役人だが、実は知略に優れ、腐敗した高官たちの弱みを握る切れ者。何惟芳を助ける時も、彼女を守るだけではなく、必ず条件を提示する。何惟芳もそんな蒋長揚に遠慮はしない。互いに利用し合いながら、次第に信頼を深めていく。唐代を舞台にしながらも、二人の関係性が現代的に映るのは、どちらか一方が相手に従うのではなく、対等な立場で向き合っているからだ。

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強さと知略を備えた二人の対照的なキャラクター

序盤の何惟芳は、家同士の利益のための結婚によって苦しめられるヒロイン。だが、劉家の裏切りを知り、離婚を決意した時から、自らの人生を大きく動かしていく。演じるヤン・ズーは、「長相思」「承歓記~人生最高の出会い~」など、現代劇から時代劇まで数々のヒット作に出演。最初から何でもできる人物ではなく、苦悩や失敗を経験しながら成長していくヒロインを、繊細な演技で見せてきた。本作でも、何惟芳の強さだけでなく、傷つき、迷いながらも前へ進む姿を丁寧に表現。誰かに救ってもらうのではなく、自らの力で道を切り開く、厚みのあるヒロイン像を体現している。

一方、蒋長揚は軽薄な振る舞いの裏に知略を隠すギャップのある人物。皇帝に仕え、宮中の情報収集などを担う花鳥使として権力を持ちながら、何惟芳を一方的に助けることはなく、あくまで取引相手として接する。序盤、吉安(きつあん)県主(演:ジャン・ヤーチン)が何惟芳の牡丹を手折ろうとする場面では、何惟芳をかばうため「見目麗しい県主は花を髪に挿さなくても、ここにいる誰より美しい」と持ち前の軽薄さで場を丸く収める。ところが直後には、見返りを求めるちゃっかりした一面も。何惟芳との対等な関係性が垣間見える印象的な場面だ。

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才能を認め合う二人の関係がやがて恋へと変わる

何惟芳の強さを受け入れ、その才能ごと認めていく蒋長揚。一方の何惟芳も、彼が隠している本当の顔を見抜き、その苦しみを理解していく。そんな二人の間に、少しずつロマンスが芽生えていく。中盤、二人が酒を酌み交わすシーンでは、互いへの信頼が深まっていることが伝わってくる。普段は軽口をたたき合う二人だが、蒋長揚が珍しく感謝を口にすると、何惟芳は照れ隠しのように受け流す。さらに蒋長揚は、負傷した彼女を気遣って酒を代わりに飲みながら、「酒の上の冗談だ。本気にするな」と照れ笑い。甘いムードになりすぎない軽妙なやり取りに、二人ならではの距離感がにじむ。

蒋長揚役のリー・シエン自身も、インタビューで二人の関係を"ソウルメイト"と表現。恋愛感情だけで結ばれるのではなく、互いの才能を認め合い、信頼を深める中で特別な存在になっていく関係性こそ、本作のロマンスの魅力だ。牡丹を育て、商売を起こし、自分の人生を切り開いていく何惟芳。そして、彼女の力を信じ、必要な時には手を差し伸べる蒋長揚。どちらか一方が相手を救うのではなく、それぞれが自分の道を歩みながら支え合うからこそ、二人の間に生まれる恋は特別なものに映る。唯一無二の関係が、少しずつ恋へと変わっていく過程に注目だ。

文/酒寄美智子