珠城りょうが自身の卒業公演の見どころを告白

珠城りょうが自身の卒業公演の見どころを告白

「J:COM STREAM」では、「宝塚歌劇」作品が見放題(月額料金内で視聴可能)で配信中。『ロミオとジュリエット』('21年星組・東京・千秋楽)など計6作品が3月31日(月)までの期間限定で、いつでも視聴することができる。

今回は配信中の作品の1つである『Dream Chaser』('21年月組・東京・千秋楽)が退団公演となった宝塚歌劇団月組の元トップスターである珠城りょうに出演作を振り返ってもらうとともに、ライブと映像の違いや、宝塚初心者にオススメの作品などを聞いた。

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――宝塚作品を配信などで見たりすることはありますか?

「宝塚歌劇団在籍時は、「タカラヅカ・スカイ・ステージ」に加入して見ていました。今もタイミングが合えば公演を見に行くようにしていますが、例えば見に行けなかった公演がライブ配信されている時に、家で見たりすることもあります」

――舞台を見るのと映像で見るのとではどういった違いがあると感じますか?

「舞台は演者の空気感や体温など、ライブだからこそ感じられるものがすごくあります。映像にも表情やちょっとした目配せといったやり取り、装飾など衣装の細かい部分という、引きではなかなか見られないところが見られたりする良さがあると思います」

――今回のJ:COM STREAMの見放題配信についてはどう思われますか?

「すごいと思います。私が受験生時代を思い出しても、宝塚歌劇は「タカラヅカ・スカイ・ステージ」に加入するか、ビデオやDVD、ブルーレイを購入しないと見られないという認識です。それが配信で見放題というのは多分ファンの方もすごくうれしいんじゃないかと思いますね」

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――今回対象となる6作品の中でも、『Dream Chaser』は珠城さん退団公演作品であり、思い入れも深いと思います。あらためて『Dream Chaser』はどんな作品でしょうか?

「『Dream Chaser』は今回の対象作品の中で、唯一のショーです(※宝塚歌劇は芝居とショーの2本立て構成)。私の退団公演ということもあり、サヨナラ仕様になっているところはありますが、構成としてはプロローグと中詰め(中盤の盛り上がり)があって、フィナーレナンバーがあるというオーソドックスな宝塚歌劇の流れがちゃんとあります。それだけではなく、場面やシーンも非常に宝塚歌劇らしい内容の作品です。それもあって初めて宝塚歌劇をご覧になる方々にも入りやすいというか、ショーってこういうものなんだ、ということを感じ取っていただきやすい作品になっていると思います」

――作品紹介として「珠城りょうが描く夢を詰め込んだ煌びやかでゴージャスなショー」と紹介されています。どんな夢を詰め込んだのでしょうか?

「自分の夢を詰め込んだところを1つ挙げると、フィナーレナンバーで着させていただいた黒燕尾です。宝塚でよくある飾り燕尾ではなく、本当にシンプルな黒燕尾で最後は踊らせてくださいということだけはお願いしていて、その夢は叶えていただきました」

――ショー中ではたくさんの衣装を着て登場されています。黒燕尾以外で気に入っている衣装を教えてください。

「全ての衣装に思い入れがありますが、特にスーツは本当にミリ単位でこだわって衣装合わせをするなど、細かいところまでこだわりました。ミロンガ(タンゴの舞踏会)という場面がありますが、そこで着ている紫のスーツは衣装の着こなしにもかなりこだわったので、すごく気に入っています」

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――珠城さん的にはどの辺りが見どころですか?

「退団してから初めて映像を見た時に、一緒に舞台を作ってきた組のみんなに対する感謝の気持ちを、私が伝えようとしているところが要所要所で出ていると思いました。これまで一緒に歩んできて、みんなで一つの作品を作り上げてきた絆や想いなど、感じていただけたらうれしいです。また、幕が開く前や開いてからの客席の空気感、一緒に舞台を作っているみんなやスタッフさんたちの今日で最後なんだっていう気持ちはすごく空気感として伝わってきました。あくまで私はいつも通りの自分でいたいと思っていましたが、皆さんの温かい空気に心が震える瞬間がたくさんあったので、それに負けず冷静な自分でいられるように戦っていました。そこも見どころかもしれません(笑)」

――加えて、こちらも珠城さんの出演作でもある『ベルサイユのばら』-オスカルとアンドレ編-<アンドレ役替わり:龍真咲、オスカル役替わり:明日海りお>('13年月組)(見放題配信対象作品)も非常に宝塚歌劇らしさのある作品だと思います。宝塚歌劇の"ベルばら"の魅力はどこにあると思いますか?

「少女漫画の世界観を体現しているところかなと思います。やはりベルサイユのばらという漫画の世界感があって、それを再現する上で歴代の先輩方がとてもこだわって大事にしてこられた部分がたくさんあります。伝統とは少し違うかもしれませんが、ベルサイユのばらからは特にそれを感じますね」

――漫画やアニメにはない宝塚歌劇だからこそのポイントはありますか?

「実際に人が動いているもので、踊りや歌があることによってキャラクターの心情などが、よりお客さまに伝わりやすくなっているところはあると思います。その中には必ず漫画の名シーンもちゃんと入っているので、そういった意味ではベルサイユのばらのファンの方にも喜んでいただけるのではないでしょうか」

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――『ベルサイユのばら』-オスカルとアンドレ編-<アンドレ役替わり:龍真咲、オスカル役替わり:明日海りお>('13年月組)で、ここに注目したらより楽しめます!というポイントはありますか?

「オスカルとアンドレ編はすごく王道で名シーンがたくさんありますが、アンドレとアランの友情、オスカルとアンドレの関係性などが色濃く描かれているのもオスカルとアンドレ編なので、そこはぜひ注目してください。もう1つ、オスカルが戦場に向かうバスティーユの戦いのシーンは、衛兵や民衆の人たちがたくさん出てくるすごく見ごたえのあるシーンです。なので、そこは見逃さないでほしいですね」

――見放題対象の6作品の中で、宝塚歌劇初心者におすすめするならどれですか?

「『ロミオとジュリエット』('21年星組・東京・千秋楽)は、物語としては何となく知っているという方も多く、フレンチロックのミュージカルではありますが王道で入りやすいのかなとは思います。『Dream Chaser』も宝塚歌劇のショー作品としては王道の流れなので、この2作品は初めて宝塚歌劇をご覧いただく導入としてはすごくいいのかなと思いますね」

――最後に読者の方にメッセージをお願いします。

「『Dream Chaser』は自分にとってもすごく思い入れのある作品で、選んでいただけたことをすごくうれしく思います。今回の6作品はどれも宝塚歌劇らしくて、初めて宝塚歌劇をご覧になる方でもきっと楽しんでいただける作品ばかりです。この機会にぜひいろんな方に楽しんで見ていただけたらと思います」

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文/安藤康之 撮影/中川容邦

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