立花慎之介がやってみたかったスポーツチャンバラで奮闘「しんどいけど楽しい！」

多くのファンから、熱烈に推される側である「推しメン」たち。彼ら自身が推すものを探る、オリジナル声優バラエティー番組「推しメンの推し活」の新作が放送される。今回は「アイドリッシュセブン」シリーズの千（ゆき）や、「神様はじめました」の巴衛（ともえ）などで知られる声優・立花慎之介をゲストに招き、彼のプライベートとその魅力に迫る。そんな新作の収録に密着し、収録の感想も聞いた。

念願のスポーツチャンバラ体験で真剣勝負！

案内役のお笑いコンビ・マジカルラブリー村上と共に立花が最初に訪れたのは、スポーツチャンバラが行われている体育館。剣術が好きで、さまざまな武器を使えるスポーツチャンバラに興味があったという立花は、ずらりと並べられた剣や小太刀、槍（やり）などの武器に「めちゃめちゃ気になる！」と興味津々。早速スポーツウエアに着替えた2人は、指導役を務めてくれる大学生たちの丁寧なレクチャーで、基本的なルールなどを習得していく。その後の実戦タイムでは、まず立花と村上が対戦。初戦は剣、二回戦は槍と武器を持ち替えての勝負を体験した立花は、息を切らせながら「しんどいけど楽しい！」と笑顔を見せた。最後は、指導役を務めた大学生たちを交えた団体戦で大いに盛り上がった。

大好きなタンとこだわりのコーヒーも堪能！

ひと汗かいてお腹が空いたという2人は、立花が大好きでよく食べているというタンの専門店へ。開店直後から予約客でにぎわうお店で、彼らがオーダーしたのは「ゆでたん」「たんシチュー」「たん焼」の3品。いずれも肉厚かつ柔らか、シンプルながらも素材のうまみを引き立たせる味付けで、口に運ぶたびに2人は「うまっ！」「おいしい！」と感嘆の声を上げた。

心ゆくまで牛タンを味わった彼らが最後に向かったのは、客の好みや今の気分などを聞いて、コーヒー職人が豆の選定・抽出方法を決め、その人だけのコーヒーを提供するカフェ。気取らない会話から、毎日の家族とのコミュニケーションの時間にコーヒーは欠かせないという立花と、ミルクたっぷりが好きという村上の言葉を引き出した職人が、彼らの好みに合ったコーヒー豆をブレンド。丁寧に手挽きし、サイフォンで抽出されたこだわりの一杯は、今日の「推し活」を締めくくるにふさわしい味わいだったようだ。そんな充実した一日を過ごした立花に、収録後の感想を聞いた。

――番組出演のオファーを受けた際の気持ちを教えてください。

「すごく面白い企画で、好きなことをやらせてくれるんだと思いました。推しているものはもちろん、これまで挑戦したかったけど、なかなかやれなかったものにもチャレンジさせていただけそうだったので、『やりたいです！』とお返事した記憶があります」

――スポーツチャンバラと焼き肉、コーヒーを選ばれた理由は？

「スポーツチャンバラは、以前からやってみたいなと思っていたけど、なかなか機会がなかったんですよ。今回は、いろいろ武器を変えられるという競技ならではの面白さも、体験できたらいいなと思ってオーダーしました。お肉は好きなんですけど、年齢もあって胃腸が脂身を受け付けなくなってきたので、赤身でおいしいお肉を日頃から探していたんです。そんな中で行き着いたのがタンだったので、タンのおいしいお店に行きたいとリクエストしました。コーヒーは毎朝飲んでいたり、自分でこだわって豆を挽いたりしていて、僕の純粋な推し活というか、ルーティーンの中の一つという感じなんです。ロケの最後をゆったり締められればいいなと思い、この3つを選びました」

――立花さんが今まで演じてきた中で、特に印象に残っている「推しキャラ」を教えてください。

「最近だと『わんだふるぷりきゅあ！』のメエメエ（プリキュアをサポートするヒツジの執事）ですかね。僕も20数年、声優をやらせていただいていますけど、メエメエのようなキャラクターを演じる機会はありませんでした。声質に頼りすぎると、根幹のお芝居が表面だけのものになってしまう気がして、声をあからさまに変えたりする演技は封印していました。その間にお芝居を磨いて、キャラクターや年齢を変えられるようになりたいと思い、やってきました。声優として20年ぐらいたって、自分の中である程度できるようになってきたかなと思ってきたところで、メエメエという役をいただけたので、新しい一歩を踏み出すキャラクターになったという意味では、推しキャラの一人ですね」

「そして、僕の人生のターニングポイントとなった代表的なキャラクターは『神様はじめました』の巴衛だと思います。僕の中では、かなり低いトーンのキャラクターで、挑戦だったというのもあるんですけど、海外でもすごく反響のある作品だったので。いまだに『巴衛が好きです！』と皆さんからファンレターもいただきますし、新しくファンになってくださった皆さんも、過去作品として巴衛に出会ってくださったり、海外のファンの方々も大好きでいてくれていると聞くので、そういう意味で巴衛も推しキャラだと思います」

――最後に、放送を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします。

「僕のやりたいこと、やってみたかったことが詰まった番組になりました。動き回る立花慎之介を最近お届けできていなかったので、その辺も含めて、男子がわちゃわちゃご飯食べて、剣を振り回して遊んでいる姿を、温かい目で見ていただければうれしいです！」

取材・文／中村実香　撮影／永田正雄