古田新太、早乙女太一&友貴らが共演!劇団☆新感線『天號星』を「ゲキ×シネ」で味わう
エンタメ TV初
2025.02.14
看板俳優の古田新太をはじめ、橋本じゅん、高田聖子らが所属する、いのうえひでのり主宰の劇団☆新感線。時代劇からSFエンターテインメントまで幅広いジャンルを手がけ、シリアスとコミカルを絶妙に織り交ぜた物語展開が特徴だ。熱演を見せる劇団メンバーに加え、各公演に登場する豪華ゲストたちの鬼気迫る演技も大きな見どころ。その圧倒的な魅力から、上演される作品のチケットは常に即完売。結成から45年を迎えてもエネルギッシュな姿勢は衰えず、次々と新たな演目を送り出し続けている。そんな劇団☆新感線が43周年記念作品として、2023年に東京・大阪にて上演したのが『天號星』だ。
江戸の裏稼業を描いた痛快娯楽時代劇『天號星』
元禄時代、大江戸八百八町。職業を仲介する口入れ屋「藤壺屋」の主人・半兵衛(古田新太)は、世のため人のため悪党を始末する裏稼業"引導屋"の元締めという一面を持つ。しかし、実際は顔の怖さを買われただけの気弱で温厚な男だった。そんな半兵衛の前に現れたのは、金さえ積めば誰彼構わず斬り殺す"狂犬"こと、はぐれ殺し屋の宵闇銀次(早乙女太一)。江戸の裏稼業を独占しようともくろむ黒刃組からの依頼を受け、半兵衛の命を狙う銀次だったが、突如落ちた雷に二人は打たれ、体が入れ替わってしまう。一方、つわものの命を奪うことに快感を覚える人斬り・朝吉(早乙女友貴)が銀次を追い、上州から江戸へ現れる。果たして半兵衛と銀次は、この奇妙な運命をどう切り抜けるのか――。
劇団☆新感線の看板俳優・古田新太と、7作目の客演となる早乙女太一、さらに5作目の客演となる弟の早乙女友貴という豪華キャストが共演した本作は、当時の凶兆を意味する"天號星"が江戸の町に巻き起こす奇想天外な運命を描いた痛快娯楽時代劇だ。さらに、乃木坂46の久保史緒里が演じる踊り巫女・神降ろしのみさきが、歌やダンスで神のお告げを伝える場面も大きな見どころ。早乙女兄弟にしか成し得ない超ハイスピードの殺陣も物語をさらに盛り上げ、観客を圧倒する。
舞台の臨場感を再現!見逃せない殺陣と映像演出
今回、時代劇専門チャンネルでは、公演を映像化し全国の映画館で上映された「ゲキ×シネ」をテレビ初放送する。「演劇〈エンゲキ〉の迫力を映画館〈シネマ〉で体感する」をテーマに掲げ、東京や大阪で行われた公演を映像・音声ともに丁寧に収録・編集し、洗練された演出で映画館での上映用に仕上げたハイクオリティーな映像作品「ゲキ×シネ」。役者陣の汗や涙、細部までこだわった衣装のディテールが際立ち、リアルタイムの観劇では見逃しがちな部分をしっかり楽しめるのはもちろん、巧みなカメラワークや臨場感あふれる音響設計にも定評があるコンテンツだ。その結果、「ゲキ×シネ」は劇団ファンのみならず、エンターテインメントを求める幅広い観客層を魅了している。
2023年10月11日に東京・新宿THEATER MILANO-Zaで行われた昼・夜公演を基に構成されているゲキ×シネ『天號星』の冒頭では、半兵衛の義理の娘・早風のいぶき役を演じる山本千尋と宵闇銀次役の早乙女太一が披露する殺陣シーンが登場。その鋭く華麗なアクションだけでなく、舞台では捉えにくい細やかな表情までも映像でクローズアップされ、視覚的な迫力が倍増する。続く藤壺屋でのシーンでは、古田新太と暗殺者集団・黒刃組を率いる白浜屋真砂郎役の池田成志が息の合ったコミカルなやり取りを展開。池田の変顔も存分に楽しめる映像演出が、見る者に笑いを届ける。 最大の見どころは、クライマックスを彩る早乙女兄弟による殺陣。速さと美しさに圧倒される二人の剣さばきは、さまざまなアングルで映し出され、時にはスローモーションや表情のアップも用いて、その緊張感が一層引き立てられている。早乙女太一の汗が頬を伝う様子や、早乙女友貴の鋭い視線など、彼らの役者としての真価が存分に堪能できるのも「ゲキ×シネ」ならではだ。
劇団☆新感線が生み出す、笑って泣けて胸が熱くなる舞台芸術。その魅力を自宅で楽しめるこの機会に、ぜひ新しいエンターテインメント体験としてゲキ×シネ『天號星』を味わってみてほしい。
文/中村実香