ももクロ・佐々木彩夏が1日6食で挑んだ初写真集『ぺろり』――30代の目標は「年相応」


ももいろクローバーZの佐々木彩夏が、30歳の節目に自身初となる写真集『ぺろり』を10月8日(木)に発売した。テーマは、長年"もぐもぐあーりん"として親しまれてきた彼女らしい「食」。佐々木自身が普段から足を運ぶお気に入りのお店や、思い入れのあるメニューなど、さまざまな食とともに現在の等身大の姿を切り取った。

なぜ節目の一冊に「食」を選んだのか。多い日には1日6食ほどを食べたという撮影の裏側から、ももクロとして歩んできた18年間と食の記憶、20代で見つけた"自分の好きなもの"、そして30代で目指したい姿まで聞いた。

261018_sasakiayaka02.webp

■30年間を振り返ったとき「私の土台はご飯だった」

――ももクロでは、メンバーが30歳の節目にそれぞれ写真集や書籍を出版しています。佐々木さんは今回、なぜ「食」をテーマに選ばれたのでしょう?

「30歳になったら何か出せるのかな、というのは以前からなんとなく思っていました。実際に30歳の年になってみると、もっとかわいいテーマだったり、世界観を作り込んだものだったり、"新しい私"を見せるものだったり、いろいろなテーマが思い浮かんだんです。でも、今の等身大の私を皆さんに見ていただくなら、やっぱり『食』かなって。30年間を振り返ったときに、私の土台となっているものはご飯だったなと思ったんです」

――「食」というテーマそのものには、どんな魅力を感じていますか?

「ご飯って、誰とでも共有しやすいテーマだと思うんです。オールナイトニッポンポッドキャスト『佐々木彩夏の0100』という番組をやらせていただいているんですけど、そこでも9割くらいご飯の話をしていて(笑)。どこに住んでいても、どんなお仕事をしていても、何歳でも。ご飯の話ってみんなで楽しく盛り上がれるんだなと、この1年くらいですごく感じていました」

――写真集に登場するお店や食べ物は、どのように選んでいったのか教えてください。

「本当に私が好きなお店を、和食だったらここ、中華だったらここ、という感じで最初にリストにして提出しました。その中から実際に撮影させていただけるお店を選んでいって。ファンのみんなにもロケ地巡りをしてほしいなという思いがあったので、海外ではなく北海道にしたり、関東に住んでいない方でも行けるようなチェーン店を入れたり、カップラーメンも入れたいなとか(笑)。いろいろバランスを考えました」

261018_sasakiayaka03.webp

■1日6食、横浜中華街では5店舗を巡った撮影

――実際に撮影をしてみて、いかがでしたか?

「ご飯を食べていたら撮影が終わっちゃった、くらいの感じでした(笑)。撮影が終わったら、撮影させていただいた料理をみんなで分けて食べて、また次のお店に行って。あまり"写真集を撮っている"という緊張感がなかったので、ちゃんと素敵に撮れているかなと途中で不安になったくらいです。でも出来上がったものを見ると、シチュエーションによって写真の雰囲気も衣装も違っていて。ほぼ全編ご飯を食べている写真なんですけど、その中にもいろんな表情や雰囲気が詰まっている一冊になったと思います」

――撮影では、1日にどれくらい食べたのでしょう?

「多い日は、6食くらい食べました。もうずっとおなかいっぱいで、フードファイターになった気分でした(笑)。東京と神奈川で撮影した日は、朝から夜までずっと食べていて、横浜中華街だけでも5店舗回ったんです。本当に何食食べたか分からないくらいでした」

――それだけ食べ続ける撮影は、大変そうでもあります(笑)。

「ずっとおなかいっぱいではありました(笑)。でも、撮影自体はすごく楽しかったです。みんな、ご飯を食べていると自然と和気あいあいとするじゃないですか。スタッフさんの中には初めて食べる料理がある方もいて、みんなで『おいしいね』って言いながら食べていました。この本を手に取ってくれた方にも、食べたことのない料理や行ったことのないお店があると思うので、どこかにご飯を食べに行くきっかけになったらいいなと思いながら撮影しました」

――今回食べたものの中で、特に印象に残っているものを挙げるとしたら?

「北海道の『回転寿し トリトン』というお寿司屋さんですね。以前、友達と北海道旅行に行ったときに大行列で諦めてしまって。それ以来、ずっと食べてみたかったんです。だから『今しかチャンスがない!』と思って、ロケをお願いしました(笑)。念願だったこともあり、より一層おいしく感じました。特にホタテが大きくてぷりぷりで、すごくおいしかったです。スタッフさんたちもずっと『早く撮影終わらないかな』みたいな顔をしていて(笑)。撮影が終わったあと、みんなでそのままお昼ご飯を食べたのも思い出に残っています」

261018_sasakiayaka04.webp

■各地の食に助けられた47都道府県ツアー

――佐々木さんにとって、ももクロの活動と「食」はどのように結びついているのでしょう?

「ももクロチームは、マネージャーさんもご飯を食べることが大好きで、『みんなでいっぱい食べよう』という雰囲気の中で育ってきたんです。私だけじゃなくてメンバーもみんな食べることが好きですし、ご飯の時間をご褒美みたいにしてお仕事を頑張ってきました。だから、ももクロだったからこそ、ご飯をずっと好きなままでいられたのかなと思います」

――18年間の活動を振り返って、特に心に残っている食の思い出を教えてください。

「大変だったときに、ご飯に助けられた思い出がたくさんあります。中でも印象に残っているのは、47都道府県ツアーですね。自分たちが今どこにいて、何回目のライブなのかもだんだん分からなくなってくるくらいだったんですけど、ご飯を食べると『たこ焼きを食べたから、今は大阪にいるんだな』って分かるんですよね。
昔の会場を思い出すときも、『あそこでたこ焼きを食べたから、あの会場だ』みたいに思い出せたりして。私の中で、ご飯は思い出のベース、土台になっているんだなと思います」

――長く活動する中で、食の好みにはどんな変化がありましたか?

「メンバーの影響で食べられるようになったものが、たくさんあります。例えば、ウニも高校生くらいの頃はしおりん(玉井詩織)以外みんな苦手だったんですけど、地方にお仕事で行ったときに『おいしいから食べてみたほうがいいよ』ってしおりんに言われて。そこで食べてみたらおいしくて、みんな好きになりました。これだけ長い時間を一緒に過ごしていると、食の好みも似てくるんですよね。私自身より、メンバーのほうが私の好みを分かってくれているなと思う瞬間もあります(笑)。食の好みって、周りの人や環境から受ける影響がすごく出るものなんだなと思います」

261018_sasakiayaka05.webp

■20代でやるべきは「自分の扱い方」を知っておくこと

――今年30歳を迎えた佐々木さんですが、ご自身の経験から、後輩や20代のファンに「20代のうちにやっておくといい」と伝えたいことはありますか?

「2つあります。ひとつめは、旅行ですかね。いろいろな地域があって、いろいろな人たちがいて、いろいろな"当たり前"があって、いろいろなおいしいものがある。実際に行ってみると『世界って広いんだな』ということを体感できるので、私は旅行にたくさん行ってよかったなと思っています。30代、40代になるとライフスタイルが変わったり、友達と予定が合わなくなったりするかもしれないので、学生のうちや20代のうちに行っておくといいかなと思います」

――もうひとつは?

「自分が何を好きなのかを知ることです。自分で自分の扱い方を分かってあげる、というか。自分のことを早いうちに分かってあげられると、自分とうまく付き合っていきやすいと思うんです。旅行の行き先ひとつとっても、自分の好きなものが明確だったら決めやすいじゃないですか。自分を分析して、自分の軸を持つことは早いほうが楽だと思います」

――佐々木さんの場合、「好きなもの」はどんなふうに見つかっていったのでしょう?

「私は美術が好きで、美術館に行くのが好きなんです。10代の頃に『好きかも』と思って、20代になってから『やっぱり本当に好きなんだ』と思えるようになりました。そうすると旅行先を考えるときにも、『大きな美術館があるところがいいな』とか『この作品を見たいな』とか、好きなものから決められるんですよね。モネの『睡蓮』を見て、実際の景色も見に行きたいと思って、この間はフランス・ジベルニーにあるモネの家にも行きました。そうやって、いろいろなところに好きなものが導いてくれると思うんです。自分に軸があるのはうれしいし、かっこいいし。いいことばかりだなと思います」

261018_sasakiayaka06.webp

――改めて、ご自身の20代を振り返るとどんな時間でした?

「10代後半から20代前半までは、本当にももクロとして忙しく活動させてもらって、自分の時間よりも優先したいものがたくさんありました。でも、それが嫌だったということは全然なくて。むしろうれしかったし、楽しかったんです。ただ、24、25歳くらいの時期に『自分の時間を今まであまり取ってこなかったんだな』と気付きました。20代後半が始まるタイミングでもあって、そこからは友達との時間や自分の時間も楽しみながら、お仕事も頑張ることを意識するようになりました。

だからこそ、29歳の1年間は旅行に行ったり、自分の好きなことにフォーカスして過ごせました。もちろんももクロの活動がメインですけど、自分の好きなこともたくさんできたので、20代に心残りなく30歳になれたと思います」

――そんな20代を経て、これからはどんな30代を過ごしていきたいですか?

「あまり『新たな自分を探して大冒険したい』という感じではないんです。でも私、『年相応』という言葉にけっこう憧れがあって。若く見られるのもうれしいし、大人っぽいねと言われるのもうれしいんですけど(笑)、年相応の美しさだったり、かわいさだったり、行動だったりを身に付けていけるようにしたいなと思っています」

――最後に、写真集を手に取る皆さんへメッセージをお願いします。

「食生活を見てもらうことが、普段の私を一番イメージしてもらいやすいんじゃないかなと思って、今回の写真集のテーマを決定しました。最近はファンのみんなとお友達みたいにしゃべったり、ラジオやポッドキャストなどを通してコミュニケーションを取ったりするのがすごく楽しいので、そういう気持ちもこの本から伝わったらいいなと思います。みんなもこれを見ながら、私を友達だと思って一緒にご飯を食べてくれたらうれしいですし、何か行動するための原動力になってくれたらうれしいです」

261018_sasakiayaka07.webp

PROFILE
1996年6月11日生まれ、神奈川県出身。2026年5月で結成18周年を迎えたアイドルグループ・ももいろクローバーZのピンク色担当で、キャッチフレーズは「ももクロのアイドル」。2014年に女性グループ初となる国立競技場でのコンサートをはじめ、数々の大型会場でコンサートを開催。2016年から毎年、ソロコンサート「AYAKA NATION」を開催し、グループとしての活動のみならず、ダンス、モデル、ブランドプロデュースなど、クリエイティブ力を武器に多岐にわたる活躍で注目を集めている。

取材・文/すなくじら 撮影/梁瀬玉実
ヘアメーク/中條三菜子(KIND) スタイリスト/和田ケイコ(Salt LLC.)
衣装クレジット/カーディガン・ワンピース:And Couture/バーンデストローズジャパンリミテッド Tel:03-6400-5515 靴・ピアス:スタイリスト私物

【作品情報】

261018_sasakiayaka08.webp

タイトル:佐々木彩夏1st写真集「ぺろり」
著者:佐々 木彩夏
撮影:北浦 敦子
発売日:2026年10月8日(木)
発行:SDP
https://www.stardustpictures.co.jp/book/2026/sasakiayaka1st.html