又吉直樹、ジャルジャル・福徳、NON STYLE・石田、9番街レトロ・京極が本について語るブックバラエティー

又吉直樹、ジャルジャル・福徳、NON STYLE・石田、9番街レトロ・京極が本について語るブックバラエティー

又吉直樹が率いる「第一芸人文芸部」の本好きのメンバーが、人に薦めたい"推し本"を、舞台で培った話術を駆使してプレゼンし合うブックバラエティー「第一芸人文芸部 俺の推し本。」(BSよしもと)が、4月より新シーズンを迎える。

4月13日(日)の初回には、ジャルジャル・福徳秀介がゲストで登場。また、4月20日(日)放送回はNON STYLE・石田明、4月27日(日)放送回は9番街レトロ・京極風斗と、4月は強力なゲストラインナップで届ける。

今回、3月下旬に都内で行われた公開収録に潜入した。

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福徳秀介の質問攻めに又吉直樹が苦笑い

初回収録では、"部長"の又吉、MCを務めるピストジャムとファビアンに加え、デビュー小説『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』(4月25日(金)公開)の映画公開が控えた福徳がゲストとして登場。

これまで上梓(じょうし)した『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』『しっぽの殻破り』『耳たぷ』は全て恋愛小説の福徳は「恋愛小説が大好きなんです。誰もが体験しているのに恋愛小説て、ていう」と恋愛小説にこだわる理由を明かす。また、ファビアンの「僕は恋愛小説が書けないんですけど、どうやって書いているんですか?」という質問に、福徳ならではの手法を打ち明ける。

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そんな中、福徳の「泣きながら書いてたりする」という発言に、又吉も"自身が泣きながら書いている瞬間"を告白。ほか、福徳が、小説を書くことになったきっかけ、"テーマから決めていく"という書き方、本が好きになったきっかけなどを語る。さらに、福徳が本の書き方やタイトルの決め方などについて又吉を質問攻めにする一幕も。又吉は「データ取りに来てる?」「ゲストが質問者になってる...」と苦笑しながら、自身の制作の裏話を披露していく。

「推し本」では、ピストジャムが松田いりのの『ハイパーたいくつ』、福徳が万城目学(まきめ まなぶ)の『鴨川ホルモー』、ファビアンが城戸川りょうの『高宮麻綾の引継書』をそれぞれ紹介。ピストジャムは「読んだことないパターンの面白さ。ぜひ体験してほしい小説!」と力強くプレゼンし、福徳は「ファンタジーって、なかなか感情移入するのが難しい。でも、舞台となる京都の街など他がシンプル過ぎて、"好奇心"と"一目惚れ"で感情移入してしまう」と魅力を熱弁。一方、ファビアンは「恋愛要素はないのですが、福徳さんにぜひ読んでいただきたい」と同書の面白さを熱く語る。

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収録後、福徳は「普段、聞けないことをたくさん聞けたので楽しかったです。楽屋で話しもできるんですけど、逆に一歩踏み込まれへんみたいなこともあるので、"人前だから"という相手のサービス精神を利用していろんなことを聞かせてもらいました(笑)。まだまだ聞きたいことはたくさんあるんですけど、自分の中での欲求はひとまず何年かは満たされました。また機会があれば、創作についていろいろ聞きたいです」と感想を。

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いつしかお笑い論に発展する"お笑い好き"必見の神回に

4月20日(日)放送回の収録では、又吉、ピストジャム、ファビアンとゲストの石田が登場。オープニングでは、石田が髭を生やした又吉の風貌について「又吉が久々過ぎて、今こんな仕上がりになってるとは思わんかった。楽屋で、仙人がおるんかなと思った」とイジって爆笑をさらう。

また、石田は昨年出版した『答えあわせ』について告白。お笑い芸人を目指す人のバイブルとして話題のお笑い愛あふれる同書について、「10年以上前からオファーがあったけど、断り続けていた」と明かし、「書いた時点で古くなっていく」と断っていた理由を告白。さらに、「古典芸能側の古い考えを、この本に置いていこう、と」と出版を決めた理由を語る。

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程なく、本の内容から自然とお笑い論に発展。漫才とコントの違い、ひな壇でのリアクション、ツッコミの強さの加減など、"お笑いの解説"に又吉は大いにうなずき、MCの2人は前のめりで耳を傾ける。ほか、石田が読書遍歴の話から、「又吉は覚えてないと思うけど...」と又吉に対して「勝てないと思った」という思い出を振り返る一幕も。

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「推し本」では、ファビアンが土屋うさぎの『謎の香りはパン屋から』、石田がしおたにまみこの『たまごのはなし』、ピストジャムがリズ・ニュージェントの『サリー・ダイヤモンドの数奇な人生』をそれぞれ紹介。ファビアンは「久しぶりの読書にぴったりの一冊」とアピールし、「日常なんですけど、ちょっと斜め上に連れて行ってくれる」とにやり。石田は「絵本なんですけど、これは大人じゃないと楽しまれへんのじゃないかなっていうくらい。今のSNS社会がめちゃめちゃ描かれてる」と内容について触れつつ、「何か始めようと思った時に助けてくれそう」と魅力を語る。ピストジャムは「ジャンルをひと言で言い表せない」とさまざまな要素が詰まった同書のあらすじを告白。ピストジャムが語る驚きの展開に、石田と又吉も「気になるなぁ~」とうなる。

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収録後、石田は「楽しかったです!すごくしっとりした雰囲気なのかなと思いきや、結構皆さん普通に笑ってくださって。お笑いの話も出ましたけど、お笑いも本の話と共通するところもたくさんあるので、それがいい感じで伝わればいいなと思います」と述懐。そして、又吉との久々の共演について「この間、又吉にLINEして『久々に飲もうや』という約束をしたんですけど、その時に想像していた顔と全然違ったのでびっくりしました」とジョークまじりに明かした。

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お笑い芸人ならではのエピソードトークが飛び交う

4月27日(日)放送回の収録では、又吉、ピストジャム、ファビアンとゲストの京極が登場。京極は第一声に「僕は大丈夫です!」とあいさつして笑いを誘うと、又吉は「先に言うとく、というね」とクスリ。その後、「あまり面識がない」という京極と又吉は、互いに「会いたかった」と打ち明けつつも、京極が「(又吉に)会いたかったんですけど、楽屋で仙人過ぎて...」と話しかけづらかったことを告白。すると、又吉は「会いたかったんちゃうん?」とツッコんで爆笑をさらう。

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また、京極は「全く読んでなかった」という本との出合いについて明かすほか、SNSではなくnoteが発信の場になっている理由を告白。すると、又吉も140文字という短文での表現の窮屈さに共感する。さらに、又吉らが小さい頃の"印象に残っている言葉"を発表。芸人たちのお笑いの思考に通ずるエピソードトークに、観客も興味津々に。そんな中、「言葉が並んでいるだけで、めっちゃうれしい」という又吉に、京極は「すごいっすね...」とあぜんとする場面も。

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「推し本」では、ピストジャムがカズオ・イシグロの『クララとお日さま』、京極が薬丸岳の『天使のナイフ』、ファビアンが村山由佳の『PRIZEープライズー』をそれぞれ紹介。ピストジャムは「AIロボットの語りで、小学生の教科書に載っているような語り口なんですけど、『こんな文体で面白くなるんかな?』って思っていたんですけど...」と最初の印象を明かしつつ、「本当に心温まる話なんで、ぜひ読んでほしいです」とプレゼン。一方、京極は「すっごいんだ、薬丸岳先生!これデビュー作なんですけど、『少年法』というセンシティブな題材を上手に書いてるんです」と興奮気味に語り、「あと、単純にミステリーとして、めっちゃおもろい!」とアピール。ファビアンは、文芸界を舞台とした作品について「体重の乗り方が半端ない」と感想を明かしつつ、「挑戦しているものがある人はグッとくると思います」と訴えた。

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収録後、京極は「感じたことのない緊張感がありました(笑)。(3本撮りの3本目だったため)僕が入った時には、もうお客さんは2時間くらい座ってたらしくて、よく寝ないなって。全員の語り口が(テンション的に)ローなので、僕なら寝てます」と冗談まじりに収録を振り返り、又吉との初共演について「やっとだったので、うれしかったです。ずっとマネジャーに『なんとかYouTubeに出してもらえるように言ってくれへんか』ってお願いしていたので。以前、又吉さんが『昔の自分に近い』って言ってくださっていたらしいので、それを確かめたかったというのと、もしそうなら今後のことについてアドバイスをいただければなと。全部のアドバイスを聞いていったら、うまいこといきそうじゃないですか。だから、いろいろお話を聞いてみたいなって。(収録中に)この後、飲みに行く約束をしたので、なんとかそれを確定させたいです。だから、僕にとってはここからが本番です(笑)」とコメントした。

文/原田健 撮影/中川容邦

第一芸人文芸部 俺の推し本。 ゲスト:NON STYLE・石田明

放送日時:2025年4月20日 16:30~

チャンネル:BSよしもと

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第一芸人文芸部 俺の推し本。 ゲスト:9番街レトロ・京極風斗

放送日時:2025年4月27日 16:30~

チャンネル:BSよしもと

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