バイジンティン(白敬亭)が癒やし系から一転!「不眠日」「正当防衛」で見せたギャップ

バイジンティン(白敬亭)が癒やし系から一転!「不眠日」「正当防衛」で見せたギャップ

動画配信サービスの普及によって、世界中のドラマに気軽に触れられる時代になった。そんな中で着実に人気を高めている中国俳優の一人が、バイ・ジンティン(白敬亭)だ。彼のいったい何が人々を惹きつけているのだろうか。

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優しい顔立ちが引き立てるロマンス時代劇での魅力

バイ・ジンティンの最大の持ち味は、優しげな目元と透明感のある肌が生み出す、柔らかな雰囲気だ。その癒やし系の魅力が存分に発揮されたのが、2022年に中国で大ヒットを記録した「卿卿日常 ~宮廷を彩る幸せレシピ~」である。彼が演じた尹崢(イン・ソウ)は、9つの地域を束ねる国の盟主の六男。父から重用されない立場にありながらも、ひそかに国政への関与を望んでいる人物だ。周囲の警戒を避けるため、あえて後ろ盾のないヒロインをめとるが、やがて彼女に惹かれていく。思惑から始まった関係が、本物の愛へと変わっていく過程や、想いが思うように届かない時に見せる不器用な落ち込み。そうした人間味あふれる姿が、多くの視聴者の心をつかんだ。

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さらに翌年には、「長風渡 ~あなたと綴る、運命の縁~」でも主演を務め、ヒットへと導いた。本作は、結婚から始まり後に愛を育んでいく"先婚後愛"の関係性を描いたロマンスだ。バイ・ジンティンが演じる顧九思(グー・ジウスー)は、裕福な家に生まれた放蕩(ほうとう)息子。頼りなさが目立つ一方で、美しい容姿とどこか憎めない愛嬌(あいきょう)を併せ持つキャラクターだ。しかしその内面には、弱き者を救いたいという確かな信念が秘められている。ヒロインに翻弄(ほんろう)されながらも、共に困難を乗り越え、少しずつ成長していく。その過程を丁寧に体現したことで、物語に深みと説得力をもたらし、視聴者を強く引き込んだ。

ここまで紹介してきた2作品では、かわいらしさや親しみやすさで見る者を惹きつけてきたバイ・ジンティン。そんな彼が、そのイメージを大きく覆したのが、2つのサスペンス現代劇だ。

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タイムループ能力を持つ刑事役に約10キロの増減で挑む

まずは、テレビ初放送となる「不眠日-メビウス-」で彼が演じるのは、同じ1日を最大5回まで繰り返す"タイムループ能力"を持つ主人公・丁奇(ディン・チー)。大学時代にその能力に気づいた彼は、やがて刑事となり、その特異な力を事件捜査に生かしていく。能力の仕組みを探る過程では、戸惑いや試行錯誤をコミカルに演じ、思わずクスリとさせる軽やかさを見せる。一方で、不定期に訪れるタイムループを駆使して難事件に挑む場面では、空気は一変。緊張感に満ちたシリアスな表情へと切り替わり、物語を一気に引き締める。さらに本作では、役作りのために約10キロもの体重を増減させたことでも話題に。外見の変化だけでなく、精神的な揺らぎや極限状態の緊迫感まで体現し、俳優としての新たな一面を強く印象づけた。

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ループの記憶を保持できるのは、丁奇ただ一人。その孤独な状況の中で、彼は捜査チームを率い、凶悪犯罪に立ち向かっていく。最初に挑むのは、多数の犠牲者を出す銀行強盗事件。続いて、遺伝子研究企業の役員を狙った殺人事件が待ち受ける。いずれも一筋縄ではいかない難事件だ。バイ・ジンティンは、そうした極限状況の中で、洗練されたガンアクションを披露。スタイリッシュな動きで視覚的な魅力を放つ一方、本作の真骨頂はそこにとどまらない。

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与えられた"やり直し"は、わずか5回。限られたチャンスの中で何を選び、どこに賭けるのかの判断がすべてを左右する、緊張感あふれる知力戦でもある。状況を読み解き、次の一手を導き出そうとする丁奇の鋭いまなざし。その思考の深さをにじませる凛々しい表情が、物語にさらなる説得力を与えている。ループが発生するのは、1日が終わる0時を迎えた瞬間。時間はそのまま前日の0時へと巻き戻るという仕組みだ。しかし、この能力は決して万能ではない。犯人だけでなく、捜査チームの仲間たち、さらには事件に巻き込まれる人々――さまざまな思惑や事情が複雑に絡み合い、「やり直せば解決する」という単純な話にはならないのだ。

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限られた5回のループの中で、どのタイミングを起点にすれば犯罪を阻止できるのか。丁奇は常に最適解を探り続けることを強いられる。わずかな判断ミスが、取り返しのつかない結果を招く緊張感。まさに頭脳を極限まで酷使する戦いである。その代償として彼の心身は確実に削られ、休む間もなく真相を追い続ける中で疲労は蓄積し、精神も次第に追い詰められていく。バイ・ジンティンは、こうした極限状態を表現するため外見の変化だけでなく、消耗していく内面までもリアルに体現し、キャラクターに圧倒的な深みを与えた。演技に懸けるそのストイックな姿勢もまた、彼の大きな魅力と言えるだろう。

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正当防衛の境界を問うリーガル・サスペンスで新たな顔

そして、日本初放送となるチャン・ルーイー(張魯一)とガオ・イエ(高葉)共演のリーガル・サスペンス「正当防衛~それは、正義か殺意か~」では、14年前に"犯罪者"となった李沐風(リー・ムーフォン)を演じる。本作のテーマはタイトルどおり「正当防衛」。司法に詳しくなくとも、その線引きの難しさは想像に難くない。

物語は、DV被害を受けていた女性が夫殺害の容疑者となった事件から始まる。この案件を担当していたベテラン検察官・段鴻山(ドワン・ホンシャン/演:チャン・ルーイー)は、やがて自らが別の殺人事件の容疑者となり、正当防衛を主張する立場へと追い込まれる。一方、段鴻山の事件の真相を追う若手検察官・方霊淵(ファン・リンユエン/演:ガオ・イエ)は、捜査を進める中で、14年前に正当防衛が認められず有罪判決を受けた李沐風の事件とのつながりに気づく。過去と現在、2つの事件が交錯する中で浮かび上がる"正義"のあり方。バイ・ジンティンが演じる李沐風の存在が、その核心に深く関わっていく。

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李沐風が罪に問われたのは、襲われていた女子学生を助けようとした末に、加害者の男子学生を刺してしまったことだった。結果として有罪判決を受け、出所後は唯一の家族である母とも距離が生まれる。社会からの偏見や好奇の視線にさらされながら、彼はガラス職人として静かに生きていく。その過酷な境遇を、バイ・ジンティンはこれまでのイメージを封じるかのように演じきる。かわいらしさや癒やしの表情は一切排し、抑制された"静"の演技で内面の痛みをにじませる。多くを語らずとも、一瞬の表情や視線だけで背負ってきた人生を感じさせる繊細さ。その表現力は見事であり、サスペンスの展開を大きく左右するキーマンとして、圧倒的な存在感を放っている。

時代劇でも現代劇でも、主演でも助演でも、かわいらしさもシリアスも自在に行き来する。その振り幅の広さこそが、バイ・ジンティンの最大の強みだ。今最も勢いのある"最旬"俳優の実力を改めて実感してほしい。

文/神野栄子

放送日時:2026年5月19日 09:30~

チャンネル:チャンネル銀河

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