キャストにも注目のNetflix「ストレンジャー・シングス」最終章となるシーズン5に向けてあらすじまとめ!

キャストにも注目のNetflix「ストレンジャー・シングス」最終章となるシーズン5に向けてあらすじまとめ!

人気Netflixシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」は、2016年の配信開始とともに世界的な大ヒットを記録した。アメリカの最も権威ある賞の一つ、エミー賞で5部門を受賞するなど、批評家からの評価も極めて高い。監督・製作総指揮を務めるダファー兄弟は、1980年代のスティーヴン・スピルバーグ作品やスティーヴン・キングの小説に強い影響を受け、それらを現代的に再構築したと語っている。

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ジャンルはSFホラーに分類されるが、サスペンスの緊張感と青春群像劇のエモーションが共存する、多面的な魅力を持つ作品だ。1980年代の音楽・ファッション・ゲームなど、当時のポップカルチャーを徹底的に再現しており、カメラワークにまで1980年代の空気感が息づいている。「ニンテンドー」というセリフが登場したり、画面に映るラジカセが日本製だったりと、日本のカルチャーを感じさせる要素も随所に見られる。空手好きのキャラクターも登場し、日本人にとっても親しみやすい世界観となっている。本作はこれまでにシーズン4まで配信され、いずれも大ヒット。そして11月27日には、最終章となるシーズン5 のVol.1が配信スタート!

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強大な敵に挑む!少年少女の成長を描くSFアドベンチャー大作

物語の原点となるシーズン1の舞台は1983年、アメリカ・インディアナ州の小さな町ホーキンス。ある夜、少年ウィル・バイヤーズ(ノア・シュナップ)が突然、姿を消す。親友のマイク(フィン・ヴォルフハルト)、ダスティン(ゲイテン・マタラッツォ)、ルーカス(ケイレブ・マクラフリン)の3人は独自に捜索を始めるが、途中で不思議な力を持つ少女イレブン(ミリー・ボビー・ブラウン)と出会う。彼女の登場をきっかけに、少年たちはウィル失踪の裏に隠された恐るべき真実へと迫っていく。

一方、ウィルの母ジョイス(ウィノナ・ライダー)は、地元警察署長ジム・ホッパー(デヴィッド・ハーバー)と協力して息子の行方を追う中、政府の秘密研究所にたどり着く。そこでは、超常現象の実験が行われていた。やがて明らかになるのは、ホーキンスの地下に"裏側の世界(アップサイド・ダウン)"と呼ばれる異次元が存在するという衝撃の事実。ウィルはその世界に囚われていたのだ。研究所で被験者として扱われていた過去を思い出したイレブン――仲間たちから「エル」と呼ばれる彼女は、ウィルを救うため恐怖が支配する"裏側の世界"へと足を踏み入れていく。

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シリーズを重ねるごとにスケールアップしていく物語

シーズン2では、エルが政府の追跡から逃れるため、ホッパーと共にひそかに暮らしている。一方、ホーキンスには転校生のマックス(セイディー・シンク)が加わり、少年たちの友情にも新たな風が吹き込む。しかし、町では再び異変が発生。地下には"裏側の世界"へと通じるトンネルが広がり、巨大な怪物マインド・フレイヤーが姿を現す。マイクの姉ナンシー(ナタリア・ダイアー)と恋人ジョナサン(チャーリー・ヒートン)は、亡き親友の真相を求めて研究所の秘密を追う。物語は、エルを中心にマインド・フレイヤーとの壮絶な戦いへと突き進む。

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シーズン3では、ホーキンスに巨大ショッピングモールがオープン。その地下には、ソ連の秘密基地が建設され、再び"裏側の世界"へのゲートが開かれてしまう。ホッパーとジョイスはその存在を突き止めるが、マインド・フレイヤーが町の人々に憑依し、犠牲者が続出。一方、ダスティンは怪しいロシア語の通信を傍受し、スティーブ(ジョー・キーリー)、ロビン(マヤ・ホーク)、ルーカスの妹エリカ(プリア・ファーガソン)と共に秘密基地の調査へ向かう。マインド・フレイヤーの支配下にある「フレイズ」と呼ばれる生物たちは、ネズミから人間へと感染を拡大。少年たちと大人たちがそれぞれの立場で戦う、スリリングな群像劇が展開される。

そしてシーズン4では、物語がさらにスケールアップ。1986年春、バイヤーズ家とエルはカリフォルニアへ移り住むが、ホーキンスでは新たな惨殺事件が発生。その背後に潜むのは、"裏側の世界"の支配者とも言える恐るべき存在、ヴェクナだった。舞台はホーキンスに加え、カリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州、アラスカ州、そしてソ連へと拡大。エルの過去と"裏側の世界"の起源が明かされ、シリーズ最大の戦いへとつながっていく。

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ホラーの恐怖に震え上がり、心温まるドラマに魅せられる

本作の魅力は数え切れないが、まず挙げたいのは1980年代へのノスタルジーと現代的なサスペンスを融合させた重層的な物語構成だ。映画や音楽など、当時のカルチャーへのオマージュが随所に散りばめられており、1980年代を知る世代には懐かしく、若い視聴者には新鮮な驚きを与える。また、子どもたちの友情や家族愛、淡い恋心が丁寧に描かれ、青春ドラマとしても抜群の完成度を誇る。俳優としては経験の浅かった少年少女たちが、シリーズを重ねるごとに目覚ましい成長を見せる点も見逃せない。特にエル役のミリー・ボビー・ブラウンは、デビュー当時12歳ながら圧倒的な存在感を放ち、今や世界的スターとなった。

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ホラー作品としての完成度も非常に高く、怪物たちの造形はどれも迫力満点。中でもシーズン4で登場する新たな敵ヴェクナは、人間の恐怖そのものを具現化したような存在で、その残酷さには背筋が凍る。ショッキングな場面も多いが、単なる恐怖演出にとどまらず、登場人物たちの絆や成長がしっかりと描かれているため、見る者の心に温かい余韻を残す。「怖いのに、なぜか心が熱くなる」――そんな声が多く寄せられるのも、この作品ならでは。ホラーが苦手な人にも、ぜひ一度その世界を体験してほしい。

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物語に深みを与えたキャスティングと社会的なテーマ

本作は、Netflixが世界的な配信サービスとして飛躍するきっかけとなった作品としても知られ、オリジナルのシリーズとして大ヒットを記録した。以降のNetflix作品群の方向性を決定づけたとも評されている。キャスティングにも注目で、主演の子役たちは当時無名だったが、演技力よりも「1980年代の空気を感じさせる顔立ち」を重視して選ばれたという。この選択が功を奏し、シリーズを重ねる中で俳優たちも登場人物たちと共に成長していったのだ。脇役たちも個性豊かで見せ場が多く、脚本の丁寧さと相まって、登場人物それぞれの魅力が際立つ。特にルーカスの妹エリカは切れ味抜群のキャラクターが魅力。さらに、シーズン2から登場する陰謀論者マレー・バウマン(ブレット・ゲルマン)は、当初はただの変わり者のように見えるが、シリーズ後半では大活躍するため要チェックだ。

「政府の秘密実験」や「旧ソ連の暗躍」といった社会的なテーマを内包している点も、本作の価値を一段と高めている。単なるホラーやSFにとどまらず、冷戦期の時代背景を反映した社会派ドラマとしての側面も見逃せない。シーズン4では、より複雑で重層的なストーリーが展開し、見終えた後の満足感と余韻は格別だ。壮絶な戦いの末に迎えたシーズン4のラストは、さらなる危機と希望を予感させる幕引きとなっており、シーズン5の配信は世界中のファンが待ち望んでいた。

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"裏側の世界"の根源的な謎が明かされ、物語は最終決戦へ

子どもから青年、そして大人へと成長してきた登場人物たちが、どのような形でそれぞれの終着点を迎えるのかにも注目が集まる。制作規模は過去最大とされている。監督・製作総指揮のダファー兄弟は、「テレビ史に残るようなラストシーズンを目指す」と語っており、配信形式も異例の三部構成となる。Vol.1(第1〜4話)は11月27日、Vol.2(第5〜7話)は12月26日、最終話(第8話)は2026年1月1日に配信予定だ。9年にわたって世界を魅了してきた「ストレンジャー・シングス 未知の世界」が、ついに幕を下ろす。"裏側の世界"の謎が解き明かされる瞬間を、その目で見届けてほしい。

※Vol.1は11月27日(木)、Vol.2は12月26日(金)、最終話は2026年1月1日(木)より世界独占配信

文/渡辺敏樹

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