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「マトロック」シーズン1の見どころがよく分かる!人物相関図付き

「マトロック」シーズン1の見どころがよく分かる!人物相関図付き

キャシー・ベイツが熱演!型破りなシニア弁護士が主役の法廷ドラマ

アカデミー賞主演女優賞を受賞したスティーブン・キング原作の名作『ミザリー』で一躍その名を知らしめたキャシー・ベイツ。そんな彼女が、名門法律事務所に新人弁護士として飛び込んだ、経験豊富なシニア女性をユーモアたっぷりに演じる。年齢や立場にとらわれず、正義を貫く姿勢が胸を打つ、見応えたっぷりの法廷ドラマだ。

見どころ

型破りな再出発!シニア女性弁護士が法廷で魅せる痛快逆転劇

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(C)2024 Paramount Global

75歳のマデリン・マトロックは、かつて名声を得た実力派弁護士。孫との生活を守るために職探しをするが、年齢が原因なのか不採用が続く。そんなある日、彼女は名門法律事務所ジェイコブソン・ムーアの会議にまぎれ込むという大胆不敵な手段で採用を直談判する......。こんな奇想天外なシーンで幕を開ける「マトロック」は、1986年から9シーズンにわたってアメリカで放送された同名ドラマを、男女の役柄を入れ替えてリブートした注目作。「若い頃は、同じ名前故によく比較された」とマトロックが語るように、元のドラマが放送されていたという現実と同じ世界線で物語が展開するのもユニークなポイントだ。

法律事務所のトップの息子ジュリアンを前にしても一歩も引かず、熟練の話術で圧倒したマトロック。見事に採用を勝ち取り、"新入り弁護士"として第二のキャリアをスタートさせる。しかし、30年もの間、実務から離れていた彼女は、直属の上司である重鎮弁護士オリンピアや、チームの先輩にあたる若手弁護士ビリーとサラから実力を疑われ、白い目を向けられる。それでもマトロックは、長年の経験と豊富な知識に基づいたスキルで、依頼人一人ひとりに真摯(しんし)に向き合う。その姿は、有能ではあるものの温かさや優しさが感じられないオリンピアでは得られなかった、厚い信頼を得ていく。そして、実力主義の彼らに、マトロックは着実に自らの価値を認めさせていく。

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(C)2024 Paramount Global

「人の良さそうなおばあちゃん」という柔らかいビジュアルを武器に、生き馬の目を抜くニューヨークの名門法律事務所で存在感を立たせていくマトロックだが、実はある目的のために潜入していた。犯罪スレスレの行動やウソもいとわず、彼女がこの法律事務所でどうしても成し遂げたいことが第1話のラストで明かされると、物語は一気に深みを増す。単なる「敏腕おばあちゃん弁護士の痛快ドラマ」では終わらない、サスペンスの要素が加わることで、作品世界はさらに奥行きを広げていく。

本作の製作総指揮・脚本は、アメリカを含む世界中で大ヒットを記録したドラマ「ジェーン・ザ・ヴァージン」を手掛けたジェニー・スナイダー・アーマン。薬物中毒、セクハラ、人種差別など、現代社会が抱えるリアルな問題も巧みに織り込みつつ、マトロックの誰からも信頼される人柄が、ストーリーに温かみと深みを添える。話が進むごとに、マトロックと周囲の人々との間に友情が芽生え、物語もますますスリリングに。ユーモアとヒューマンドラマ、そしてサスペンスが絶妙に絡み合う展開に、きっと目が離せなくなる。

アカデミー女優・キャシー・ベイツの名演を実力派俳優陣が盛り上げる

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(C)2024 Paramount Global

一見すると、どこにでもいる平凡なおばあちゃん。しかし、その正体は実力と人間味を兼ね備えた敏腕弁護士。そんな主人公マトロックは、映画『ミザリー』で第63回アカデミー賞と第48回ゴールデングローブ賞の主演女優賞をW受賞した名優キャシー・ベイツが演じる。本作でもキャシーは高い評価を受け、第82回ゴールデングローブ賞のドラマシリーズ部門で、真田広之が主演・プロデュースを務めた「SHOGUN 将軍」でヒロインを演じたアンナ・サワイと主演女優賞を争った。裁判という心身共に追い詰められる状況の中で、マトロックは被告人に寄り添い、優しい言葉とぬくもりで心の傷を癒やす。そして、再び立ち上がる勇気を与える。そんな役どころを、彼女は圧倒的なリアリティーと存在感で演じている。中でも、大切な家族の思い出に涙をこぼすシーンは、見る者の心を強く揺さぶるはずだ。

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(C)2024 Paramount Global

マトロックの直属の上司オリンピアを演じるのは、「Good Sam」などで注目を集めたスカイ・P・マーシャル。見るからに切れ者の弁護士を、洗練されたスーツ姿でクールに演じている。当初、マトロックの実力に疑いの目を向け、「私たちは友人ではない」と突き放すような態度を取っていたが、マトロックの誠実な人柄や確かな実力に触れるうちに、徐々に心を開いていく。そして、同僚ジュリアンとの離婚問題を相談するまでに。そんなオリンピアの心の揺れや変化を、彼女はチャームポイントである大きな瞳と繊細な表情で見事に表現している。

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(C)2024 Paramount Global

オリンピアの夫であり、名門法律事務所ジェイコブソン・ムーアのエース弁護士として活躍するジュリアンは、「レイジング・ディオン」などで知られるジェイソン・リッターが演じる。一見すると典型的な仕事人間かと思いきや、実は家庭では双子の娘たちを深く愛し、積極的に育児にも関わる良き父親。そんなジュリアンのギャップを、彼は柔らかな表情と親しみやすい雰囲気で、好感度たっぷりに表現している。

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(C)2024 Paramount Global

また、彼らの同僚でオリンピアとただの仕事仲間以上の関係を築くイライジャを演じるのは、「On My Block」などに出演するエミ・イクワーカー。彼の放つ落ち着きと頼りがいのある雰囲気は、思わず「オリンピアが惹かれるのも無理はない」と納得してしまうほどの魅力にあふれている。

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(C)2024 Paramount Global

ジュリアンの父で、名門法律事務所ジェイコブソン・ムーアの創設者ハワード・シニアは、「スターゲイト SG-1」のハンク・ランドリー将軍役などで知られる名優ボー・ブリッジスが演じる。チェック柄の服を愛用する気さくなおじいさんに見えて、実は鋭い洞察力を備えた敏腕弁護士であり、やり手の実業家としての顔も併せ持つ。そのギャップを鮮やかに描き出す彼の演技は、本作の見どころの一つだ。

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(C)2024 Paramount Global

また、オリンピアの部下で、マトロックの先輩にあたる若手弁護士ビリー役のデヴィッド・デル・リオと、サラ役のリア・ルイスもフレッシュな演技で作品を支える。恋人との関係に揺れながらも日々の業務に奔走するビリーと、社内で気になる存在と出会って恋心を抱くサラ。2人のロマンスは、マトロックの法廷劇に華を添えるエッセンスとして、物語をいっそう盛り上げてくれる。

あらすじ

超一流法律事務所に潜り込んだマトロックの本当の目的とは…

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(C)2024 Paramount Global

エリートビジネスマンたちが慌ただしく行き交う朝のニューヨーク。キャッシュレス決済に戸惑っていたおばあちゃん、マトロック(キャシー・ベイツ)は、電話をしながらそっと支払いを肩代わりしてくれた男性に感謝の笑顔を向け、「朝からとってもいい気分」とつぶやく。その後、彼女は偶然出会った女性の親切により、セキュリティーカードなしでマンハッタンの超高層ビル21階にある名門法律事務所ジェイコブソン・ムーアへ潜入し、重要な会議に堂々と姿を現す。そして、先ほどコーヒーをごちそうしてくれた男性との会話から得た、半年も行き詰っている訴訟に有利な情報を提供。さらに、事務所のエース弁護士であるジュリアン(ジェイソン・リッター)を相手に、一歩も引かず熟練の話術を披露する。その結果、マトロックは見事に採用を勝ち取った。

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(C)2024 Paramount Global

しかし、30年間法廷から離れていたという経歴や、年齢差別禁止法を盾にした採用交渉が気に入らない重鎮弁護士オリンピア(スカイ・P・マーシャル)は、マトロックの実力を疑う。さらに、同じチームで働くことになった若手弁護士サラ(リア・ルイス)も、突如現れた"超ベテラン新人"に反感を抱く。一方、陽気で面倒見の良い先輩ビリー(デヴィッド・デル・リオ)から、現在チームが担当しているのは、連続強姦殺人の冤罪(えんざい)で26年も服役していた依頼人の名誉回復と、多額の賠償金を求める訴訟だと聞いたマトロック。早速、依頼人との打ち合わせに同席することに。和解金20万ドルでの決着を勧めるオリンピアに対し、依頼人の娘から意見を求められたマトロックは、裁判すべきだと反対の意見を口にする。この裁判に敗訴すれば、不本意な企業訴訟担当に戻されてしまうオリンピアは、マトロックにアイデアを求め、なんとか打開策を探ろうとする。

文/中村実香

人物相関図

人物相関図

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