次元を越えた熱いステージが今年もやってきた! 総勢8組が集結した「オダイバ!! 超次元音楽祭」をレポート

次元を越えた熱いステージが今年もやってきた! 総勢8組が集結した「オダイバ!! 超次元音楽祭」をレポート

アニメやゲーム、インターネットから生まれる音楽、そしてそれを取り巻くファンの熱狂を届けたい――そんな思いのもと、「2次元、2.5次元、3次元の垣根を取っ払い、次元を超えてひとつになろう!」というコンセプトで2020年に誕生した新時代の音楽番組「オダイバ!! 超次元音楽祭」。2021年2月からはオダイバを飛び出し、フェス形式に。2025年は2月23日に神奈川・ぴあアリーナMMにて「オダイバ!! 超次元音楽祭フユフェス2025」と題し、総勢8組の人気アニソン&声優アーティストが集結した。

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超満員の会場をオープニングアクトとして盛り上げたのは、バラエティ番組「オールナイトフジコ」に出演中の現役女子大学生で結成されたユニット、フジコーズ。2グループに分かれて、メランコリックなラブソング「キスから始めましょう」と、パワフルなダンスナンバー「僕たちのforgive」をパフォーマンスした。

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トップバッターとしてステージに登場したのは「オダイバ!! 超次元音楽祭」のリアルライブには初参加となる声優アーティストの小倉唯。「Honey♥Come!!」「花占いするの♡」を歌い上げた後のMCでは、リボンとハートのモチーフがキュートなミニドレスについて「今日のために衣装を新しく作っていただいたんです」と笑顔を浮かべながらくるりと一回転し、背中のリボンなどのディテールを観客に披露。その後もアニメ「ワンルーム、日当たり普通、天使つき。」のOPテーマ曲「君色のキセキ」などをパフォーマンスし、砂糖菓子のような甘い歌声とキュートなダンスで会場を魅了した。

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続いてステージに登場したのは、2025年1月より新メンバーのエリーとアンナを迎え、3人組となったボーカルユニット・ClariS。彼女たちの名前が広く知られるきっかけとなったアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」OPテーマ曲「コネクト」を透き通った歌声で披露した。MCでは、新生ClariSに密着したドキュメンタリー番組「ClariS『新章2』」が4月15日(火)にフジテレビTWOにて放送されることがアナウンスされると、客席からは大きな歓声が沸いた。最後は今までにないパワフルなロックチューン「Trigger」で、ClariSが歩む新たな未来を鮮やかに印象づけた。

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次に登場したのは、今回で4度目の参加となる実力派アニソンシンガー・TRUE。アニメ「Unnamed Memory」第2期OPテーマ曲「Unsung ballad」や、4月11日劇場先行公開のアニメ「ヤマトよ永遠に REBEL3199 第三章 群青のアステロイド」の主題歌「ユーレカ」といったドラマチックなナンバーを圧倒的な歌唱力で歌い上げた。そしてアニメ「転生したらスライムだった件」第2期OPテーマ曲「Storyteller」、アニメ「響け!ユーフォニアム」OPテーマ曲「DREAM SOLISTER」といったハッピーチューンで会場をひとつにまとめ上げた。

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続いては、2024年よりソロアーティストとして活動している人気声優・千葉翔也がバンドメンバーと共に登場。1st EPから、リード曲「Blessing」「Hi-Five!」「感情論」をノンストップでパフォーマンス。パワフルかつエモーショナルな歌声で観客の心を大きく揺さぶった。フェスに初出場したことを明かすMCでは「こんなに素敵な皆さんとの時間を初めてにできて、素敵な人生を歩ませていただいているんだと今、思いました」と笑顔で感謝を伝えた。最後は1stシングル「Contrail」では、千葉の熱い歌声に会場も大きな掛け声で応えていた。

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次にステージに登場したのは今回で4度目の出演となる、アニメ「ラブライブ!スーパースター!!」に登場するスクールアイドル・Liella!。この日は9人での出演となったが、3期OP主題歌「Let's be ONE」などをアニメ映像と共に披露。澁谷かのん役の伊達さゆりが「一緒に青春しようぜ!」と叫んでからの「青春HOPPERS」では、タイトル通り、ステージ上で元気いっぱいに飛び跳ねるパフォーマンスで会場を魅了した。自己紹介をはさんで、2ndアルバムのリードトラック「Second Sparkle」、ライブ人気の高い「UNIVERSE!!」や「キラーキューン☆」「アイコトバ」といったパーティーチューンで会場の熱気は急上昇。最後は2期第12話挿入歌の「TO BE CONTINUED」での銀テープが舞う華やかな演出で会場を大いに盛り上げた。

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そして「オダイバ!! 超次元音楽祭」には欠かせないMC・バナナマンによるトークコーナーがスタート。前半は小倉唯、ClariS、TRUE、千葉翔也、ReoNa、オーイシマサヨシを迎え、「譲れないマイ・ルール」をテーマに爆笑トークが展開した。中でも2021年から4年ぶりとなる出演で「アニソン界のおしゃべりクソメガネ」と自称し、彼が登場した際はアニメファンから愛のあるヤジが飛ぶというお約束があるオーイシが、トーク前にこの約束に触れると、会場から、いつものごとく「帰れ!」の大合唱に。そのヤジにバナナマンの二人が「なんで?」と驚きつつも「今日もよろしくお願いしますよ」と笑顔で会場に語りかけた。

そんなオーイシのマイ・ルールは「ポケットの中にはリップ・クリームがひとつ!」。この日もポケットに愛用品を忍ばせていたオーイシは「これがないと上手くいかない気がするんですよ」と語り、いつか「おしゃべりクソリップ」としてグッズ化したいとして、実際にメーカーにオファーするも絶賛空振り中だと明かすと、日村が「今日、どうでもいいタイミングでリップ塗ってくれませんか」という無茶振りをする場面もあった。

トーク後半戦は、AqoursとLiella! というスクールアイドルの先輩・後輩が「私は○○博士!」というテーマでトークを展開。Aqoursの津島善子役・小林愛香が「グミ博士」として、日本グミ協会の名誉会員ならではの視点で、今お気に入りだという、とちあいかのグミを紹介。そしてLiella! の桜小路きな子役・鈴原希実が「フライドポテト博士」として、日村と目隠しをして食べたフライドポテトがどのファストフード店のものなのかを当てるというゲームに挑戦。残念ながら二人ともハズレとなってしまい、そのお店には2種類のカットのポテトがあるとして納得いかない様子の鈴原は、リベンジの機会を要求していた。

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再スタートを切ったフェスは、coldrainのSugi、Survive Said The ProphetのShow、HIKAGEのWataruという3つの超人気バンドのメンバーからなるスペシャルバンドと共に登場した絶望系アニソンシンガー・ReoNaによるステージが開幕。アニメ「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン Ⅱ」OPテーマ曲「GG」をギターをかき鳴らしながらパワフルに熱唱した。牧歌的なナンバー「Girls Don't Cry」の後、「失恋ソングはいっぱいあるのに、絶望に寄りそってくれる"絶望ソング"がどうしてそう多くないんだろう」と、絶望系アニソンシンガーと名乗るきっかけとなった思いを語った彼女は、そんな思いが詰まった「Debris」と「unknown」をエモーショナルに歌い上げ、ステージを後にした。

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「帰れ!」「引っ込め!」という愛のあるお約束のヤジが飛び交う中、登場したのがオーイシマサヨシ。「どこでリップクリーム塗ろうかな」と前振りしてから、アニメ「道産子ギャルはなまらめんこい」OPテーマ曲「なまらめんこいギャル」の冒頭で歌いながらリップクリームを塗るというエンターテイナーぶりを発揮し、会場を大いに沸かせた。続けてアコースティックギターをかき鳴らしながらの「君じゃなきゃダメみたい」や「ギャンブリングホール」「L'oN」と、人気アニメのOPテーマ曲を次々と披露。そして、最後にオーイシの出世作ともいえるアニメ「けものフレンズ」OPテーマ曲「ようこそジャパリパークへ」を熱唱。Cメロでは会場と一体となってのシンガロングで盛り上がった。

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そして、トリを務めたのは活動から9周年を迎えた、アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」のスクールアイドル・Aqours。この日は、桜内梨子役の逢田梨香子、松浦果南役の諏訪ななか、黒澤ダイヤ役の小宮有紗、津島善子役の小林愛香というメンバーで「少女以上の恋がしたい」「君の瞳を巡る冒険」「Deep Resonance」をノンストップでパフォーマンス。自己紹介の後、「ハミングフレンド」「HAPPY PARTY TRAIN」「MY舞☆TONIGHT」と、9年間かけて作り上げてきた多彩な楽曲と完成度の高いフォーメーションダンスで観客を魅了した。最後はTVアニメ2期OPテーマ曲「未来の僕らは知ってるよ」で超満員の会場の熱気を最高潮まで盛り上げ、約5時間というイベントの幕を下ろした。

フジテレビTWOでは4月26日(土)に、この日の模様を120分間のディレクターズカット版としてオンエアすることが決定。フェスの熱狂と興奮を濃縮した2時間をぜひお見逃しなく。

取材・文/中村実香

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