平野綾が15年ぶりに降臨!総勢25組のアーティストが15周年を祝った「Lemino presents ANIMAX MUSIX 2024 FALL」
音楽・K-POP TV初
2025.04.21
2024年11月23日、アニメミュージックの祭典「Lemino presents ANIMAX MUSIX 2024 FALL」が神奈川・横浜アリーナで開催された。「ANIMAX MUSIX」は、「アニメミュージックの魅力を世界へ」をコンセプトに2009年からスタートしたイベントで、昨年15周年を迎えた。オープニングで出演アーティストが紹介され、「明日のことは考えず、今日はとにかくはしゃぎまくれ!」という煽りでライブがスタート。
南條愛乃
イベントのトップを飾ったのは真っ白な衣装で登場した南條愛乃。「楽しんでいきましょう!」と呼びかけ、「サヨナラの惑星」(TVアニメ「グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION」)で一気に会場を熱くした。続けて「掛け声が必要です。弱気な私に向かってエールを送ってください」と言って「trust myself」を披露。そして、ゲーム「グリザイア クロノスリベリオン」の「新世界」も歌唱し、しっかりと会場を温めてくれた。
2番目に登場したのは、ボーカリスト・MARiAとコンポーザー・tokuによるユニット「GARNiDELiA」。TVアニメ「ガンダム Gのレコンギスタ」の「BLAZING」で会場に一体感を生み出し、「私たちの始まりの曲を」と曲振りをしてTVアニメ「キルラキル KILL la KILL」の「ambiguous」を歌唱すると観客の赤いペンライトが会場を赤く染めた
。
続いて「声出せ!SELECTION」という企画コーナーが行われ、ASOBI同盟が田村ゆかり feat. motsu from m.o.v.eの「You & Me」のカバーで観客に声を出させ、さらにMADKIDとのコラボでCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」(TVアニメ「マッシュル-MASHLE-」)を披露。
MADKID
作曲家・俊龍の音楽プロジェクトSizukは、TVアニメ「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 Season Ⅱ」の「Para Bellum」とTVアニメ「冰剣の魔術師が世界を統べる」の「Dystopia」で独自の世界観を楽しませてくれた。
ASCAと鈴木このみによるコラボでは、ASCAのデビュー曲「KOE」(TVアニメ「Fate/Apocrypha」)と鈴木のデビュー曲「CHOIR JAIL」(TVアニメ「黄昏乙女×アムネジア」)を披露。"盟友"のふたりによる歌唱はまさに胸熱! 場内を練り歩きながら歌い、オーディエンスのテンションもさらに上昇していった。
9月に行われた「ANIMAX MUSIX NEXSTAGE」で5組のアーティストが競い合い、激戦の末にファン投票1位に輝いた大渕野々花が本ステージに登場。大渕は昨年5月にデビューしたばかりだが注目度は高く、この日も「朱く染めて心臓」(TVアニメ「怪異と乙女と神隠し」)と「最上級の心」(TVアニメ「Sランクモンスターの《ベヒーモス》だけど、猫と間違われてエルフ娘の騎士(ペット)として暮らしてます」)をフレッシュかつ堂々とパフォーマンスしてみせた。
次に登場したsajou no hanaは、2024年に話題となった「修羅に堕として」(TVアニメ「異修羅」)と「淡く微か」(TVアニメ「やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中」)の2曲を熱唱。
リクエストによる企画「FAN SELECTION Part1」では、GARNiDELiAが再びステージに登場し、玉置成実のヒット曲「Believe」(TVアニメ「機動戦士ガンダムSEED」)をカバー。続くコラボ企画では、鈴木愛奈がLiella!とTVアニメ「美少女戦士セーラームーン」より「ムーンライト伝説」を爽やかに歌い上げ、TRUE(唐沢美帆)と蒼井翔太が緑黄色社会の「花になって」(TVアニメ「薬屋のひとりごと」)を高い歌唱力と豊かな表現力で聴かせた。
BanG Dream!(バンドリ!)から生まれたAve Mujicaは「Ave Mujica」(TVアニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」)と「Symbol I : △」を演奏し、SizukとのコラボでALI PROJECTの「暗黒天国」(TVアニメ「かみちゃまかりん」)を聞かせ、パワフルな歌と演奏で会場を沸かせた。
ASOBI同盟は「結婚行進曲」(TVアニメ「夜桜さんちの大作戦」)などを楽しげなステージングで会場をハッピーな空気で包み込んでいった。そしてASCAは人気の高い楽曲「明日世界が終わるとしても」(TVアニメ「魔王様、リトライ!R」)と「RESISTER」(TVアニメ「ソードアート・オンライン アリシゼーション」)を力強く歌唱。オーディエンスも熱いコールでしっかりと盛り上げてくれた。
「CHARACTER SONG(キャラソン)SELECTION」は今回初の試み。大渕野々花が「本日はシェリル・ノームさんのお誕生日ということであの名曲を披露させていただきます!」と言って、TVアニメ「マクロスF」よりシェリル・ノーム starring May'nの「射手座☆午後九時Don't be late」をセンターステージで元気よくカバー。そして勢いよくステージに登場した鈴木愛奈が「えとにゃんらん」(TVアニメ「えとたま〜猫客万来〜」)をダンサーを従えて明るく歌いあげた。南條愛乃は、自身がキャラクターボイスを担当しているTVアニメ「探偵オペラ ミルキィホームズ」の明智小衣の楽曲「ココロノエデン」を披露。
内田雄馬
2024年4月に2度目の日本武道館公演を行うなど不動のポジションを確立している内田雄馬は、カジュアルな衣装で登場し、男性ダンサーと共に「SHAKE!SHAKE!SHAKE!」(TVアニメ「怪病医ラムネ」)を飛んだり腕を左右に大きく振ったりしながら歌唱。「『ANIMAX MUSIX』15周年おめでとう!」と祝し、15年前(高校2年生のころ)を振り返りつつ、「Hope」(TVアニメ「デッドマウント・デスプレイ 第2クール」)を躍動感のある動きと共に披露。
「MADKIDです!楽しんで行こうぜ!」と力強く始まったMADKIDは「Bring Back」(TVアニメ「盾の勇者の成り上がり Season 2」)などを歌唱。統制の取れたパフォーマンスで観客を魅了した。客席を練り歩き、ファンサービスもたっぷりと。第一部のラストではKOTOKOが登場し、「Shooting Star」(TVアニメ「おねがい☆ティーチャー」)などを披露する貫禄のステージで前半戦を締めくくった。
第二部は、Poppin'Partyから華やかに始まった。「第二部も盛り上がっていくよ!」と呼びかけながら「ときめきエクスペリエンス!」「Hello! Wink!」「ティアドロップス」を演奏&歌唱し、第二部も初っ端から大盛り上がり。
「FAN SELECTION Part2」では、GARNiDELiAとASCAという組み合わせで、GARNiDELiAの「grilletto」(TVアニメ「魔法科高校の劣等生」)をコラボ。sajou no hanaはTRUEとともにヨルシカの「晴る」(TVアニメ「葬送のフリーレン」)、MADKIDは内田雄馬とUNISON SQUARE GARDENの「シュガーソングとビターステップ」(TVアニメ「血界戦線」)を披露。それぞれの個性が化学反応を起こし、オリジナルとは違う魅力が感じられた。
MADKID×内田雄馬
Liella!は10月に始まったTVアニメ「ラブライブ!スーパースター!!」3期の楽曲「Let's be ONE」と「DAISUKI FULL POWER」で"最新"の姿をたっぷりと見せてくれた。鈴木愛奈は「ヒカリイロの歌」(TVアニメ「はてな☆イリュージョン」)と「もっと高く」(TVアニメ「いわかける!- Sport Climbing Girls - 」)を披露し、蒼井翔太は「EVOLVE」(TVアニメ「出来損ないと呼ばれた元英雄は、実家から追放されたので好き勝手に生きることにした」)と「Eclipse」(TVアニメ「デビルズライン」)を美しく伸びやかな歌声で聴かせた。
ウマ娘 プリティーダービーは、劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』の「Ready!! Steady!! Derby!!」を元気いっぱいに披露。すると曲中で楽曲提供者であるオーイシマサヨシがステージに登場してコラボとなり、会場の熱気がさらに上がった。オーイシは「こんなに盛り上がるんやね!」と驚き、「この曲作って良かった!」と満面の笑みを浮かべた。他に「O - ロライズ (Game Size)」「アコガレChallenge Dash!!」も歌唱。
本日2度目の「CHARACTER SONG SELECTION」では、戸山香澄(CV:愛美)が鈴木このみとのコラボでAdo(ウタ from ONE PIECE FILM RED)の「私は最強」を、Liella!もAdo(ウタ from ONE PIECE FILM RED)の「新時代」を歌った。そして、中川翔子がウマ娘 プリティーダービーとコラボ! 両者がステージに横並びになると会場に「ウォー!」といった歓声が響き、「うまぴょい伝説」のイントロが流れた瞬間にその声はさらに大きくなった。この盛り上がりはまさにコラボの醍醐味と言えるだろう。
TVアニメ「甘神さんちの縁結び」から生まれた甘神三姉妹は「君に恋を結んで」を歌唱したのに続いて、TVアニメ「みなみけ」の「経験値上昇中☆」をカバー。鈴木このみは真っ赤な情熱的な衣装で「THERE IS A REASON」(映画「ノーゲーム・ノーライフ ゼロ」)、「Reweave」(TVアニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」3rd season)を熱唱。
KOTOKOが3人のアーティストとコラボする企画「KOTOKO 3本勝負」では、シークレットアーティストの井口裕香と「SHOOT! -KOTOKO ver.-」を、南條愛乃とは「君が笑む夕暮れ」、蒼井翔太とは「覚えてていいよ」を歌い、コラボ相手がそれぞれKOTOKOの違う魅力を引き出してくれた。
「こんばんは、TRUEです! 盛り上がっていきましょう!」と呼びかけて始まったのはTRUE。アコースティックギターを弾きながら「フローズン」(TVアニメ「杖と剣のウィストリア」)を歌唱し、ハンドマイクに持ち替えて「S.O.S」(家庭用ゲーム「転生したらスライムだった件 テンペストストーリーズ」)でさらにテンション爆上げ。さらに「4種の神器からお届けします」と伝え、TVアニメ「バディ・コンプレックス」より「UNISONIA」を披露。「Divine Spell」(TVアニメ「レガリア The Three Sacred Stars」)も聴かせ、会場をもっと熱くした。
鮮やかなピンクの衣装で登場した中川翔子は「いくぜ! ANIMAX MUSIX!」と力強く呼びかけ、拳を突き上げて一体感を作り出し、「空色デイズ」(TVアニメ「天元突破グレンラガン」)を歌唱。「帰ってきたぜ! 生きててよかった!」と喜びを爆発させ、「ガンダム」シリーズの名台詞を観客とコール&レスポンスした後、「ACROSS THE WORLD」(映画『機動戦士ガンダム:銀灰の幻影』)を披露した。
「CHARACTER SONG SELECTION」の第3弾は、シークレットアーティストとして平野綾が登場。スクリーンでその名が紹介されると割れんばかりの歓声が鳴り響いた。TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の「God knows...」、そして2009年3月の日本武道館公演以来15年ぶりに「もってけ!セーラーふく」(TVアニメ「らき☆すた」)をANIMAX MUSIXの15周年を記念して歌った。
オーイシマサヨシ
ラストのオーイシマサヨシは「ギフト」(TVアニメ「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」)をダンサーたちと一緒に楽しげな振り付けと共に披露。MCでは「アニソン界のおしゃべりクソメガネことオーイシマサヨシでーす!」と自己紹介し、「今日、セトリえぐない?裏で情緒おかしくなってたんやけど。さすがANIMAX MUSIX、15周年ですよ。その大トリを務めさせていただくオートリマサヨシです!」と呼びかけ、会場を和ませた。「そんな皆さんと最高のゴールテープを切りたいと思います」と言って、「ギャンブリングホール」(TVアニメ「凍牌~裏レート麻雀闘牌録~」)を、場内を練り歩き、観客とコミュニケーションをとりながら歌った。「UNION」(TVアニメ「SSSS.GRIDMAN」)でシークレットゲストのTom-H@ckが登場し、「uni-verse」(劇場版『グリッドマン ユニバース』)と畳みかけ、最後は会場中で大合唱に。
なんと7時間を超えるステージとなった「Lemino presents ANIMAX MUSIX 2024 FALL」の締めは、出演アーティストが一人ずつ呼び込まれ、ライブの感想を伝えた後、TVアニメ「とある科学の超電磁砲」の「only my railgun」を、最後のシークレットアーティスト八木沼悟志 (fripSide)も加わって全員で熱く歌唱。まさに完全燃焼で7時間超のイベントの幕がおろされた。
取材・文/田中隆信