逢田梨香子が届ける日常の彩り...4th EP「装飾」インタビュー【独占カットあり】

逢田梨香子が届ける日常の彩り...4th EP「装飾」インタビュー【独占カットあり】

ソロメジャーデビュー後から多くの楽曲を披露してきた声優・アーティストの逢田梨香子が、自身4枚目となる4th EP「装飾」を3月26日にリリース。これまでもさまざまな楽曲に挑戦をしてきた彼女が、収録される楽曲たちを日々の「装飾」として楽しんでもらいたいというテーマで付けたタイトルには、聞く人の日々の生活を少しでも明るく彩りたいといった意味合いが込められている。昨年アーディストデビュー5年目を迎え、今年の5月5日(月・祝)に東京・LINE CUBE SHIBUYAで5周年記念ライブの開催を控えている逢田に、本作にかける思いを聞いた。


■「装飾」が日々を彩ってくれる存在になってくれたらうれしい

――4th EP「装飾」は、全体を通してどのような思いで作られたのでしょうか?

「全体的にみんなも聞いて楽しくなれるような楽曲を届けたいという思いで作りました。その中で自分の毎日を彩ってくれる楽曲たちに出会って、自分自身が救われることも多々あったので、楽曲を聞いてくださる方々にとっても日々を彩ってくれる存在になってくれたらいいな、というコンセプトで作らせていただきました」


――「装飾」という言葉自体が、気分を上げるイメージがありますね。

「そうですね。私も日常の中でよく感じていて、気分が落ち込んでも新しいリップを買うだけでちょっと明るい気持ちになったりするんですよね。おかげさまで自分とうまく付き合っていけるようになって『装飾』ってすごく大事なんだなと思うようになりました。特に30代に入って心境の変化というか、日々をより楽しめるようになった気がしていて、それまでは毎日必死で、考える暇があったら進まなくちゃっていう焦りがあったんですけど、今は深く考えないようにしようと思えるゆとりができてきて、そういう変化が今回のEPにも反映されていると思います」


――リード曲「Is this love?」の楽曲の印象や歌う上で意識したことを教えてください。

「とにかく今までのどの楽曲とも被らないジャンルで、すごく可愛くてポップで楽しい楽曲だと思いました。ただ、あまりこういう楽曲をやってこなかったので、どういうふうに私の楽曲にしていけばいいのか、最初は未知数でした。可愛く歌おうとすると本来の自分の声質と離れてしまったり、とにかくバランスが難しかったですね。何回も歌って違うと思ったところを見直しながら調整していきました」


――ミュージックビデオも公開されていますが、撮影で思い出に残っていることはありますか?

「衣装や髪型が可愛くて、今回は曲にリンクした振り付けも作っていただいて、みんなで踊れたら楽しいだろうなって思っているんですけど、踊りはあまり得意ではないので、どう見せたいか、見せ方の部分は悩みながら頑張りました。あと、あざとい表情や、ぶりっ子しているような表情は普段やらないので恥ずかしかったですね」

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■「透明の装飾」「マイメソッド」はお気に入りの場所で詞を書いた

――「透明の装飾」を作詞する上で意識したことや思ったことを教えてください。

「すごく軽やかで優雅な雰囲気の楽曲なので、あまり重たい言葉を入れたくないなと思っていて、でもキラキラした言葉をはめてごまかしたくもなかったので、いかにそういった言葉を入れずに前向きな表現が出来るかを意識していました。ただ、ポジティブな曲は苦手意識が強くて、言葉の引き出しが自分の中に全然ないので、成長するための試練だと感じる部分が結構ありました」


――苦手意識を克服するために何か取り組んだことはありますか?

「実は、ポジティブな空気を感じる場所で書きました。これがすごく大事です(笑)。本を読んだりパソコンでお仕事をしていたり、自分だけの空間を有意義に使っている方たちと一緒にいると、私もゆったり作業に打ち込めるというか、そういうお気に入りの場所があるんですけど、そこがすごく肌に合っていて自然とポジティブな気持ちになれました。『マイメソッド』の時もそこで詞を書いていて、そこは私の中で作詞する場所になっています」


――その「マイメソッド」も今回収録されていますが、振り返ってみてどのようなことを感じますか?

「この曲は5周年のタイミングで出した楽曲で、これまで触れたくなかった自分の弱さみたいなものをつづっているんですけど、ファンの皆さんに少しでも自己開示しようと思って詞を書いたので、ライブをして初めてこの楽曲が完成した気がしました。やっぱり直接届けることで、みんなが楽しそうな顔をしながらライブで盛り上がってくれるのってすごくうれしいんですよね。みんなとこの時間を共有するために私はこの曲を書いたんだなって改めて思いました」


――「銀河のエデン」はどのような楽曲ですか?

「この楽曲は、宇宙と孤独というテーマでいくつかの楽曲の中からコンペで選ばせていただいた曲で、歌詞はやなぎなぎさんに書いていただきました。宇宙っていうすごく広い場所がテーマでありつつも、広大な世界の中、限られた場所で生きていることを連想させる内容になっています。『機械仕掛けの夜天 降ること無い星』など自分では絶対思いつかないようなフレーズが散りばめられています。だけどすっと伝わってくる表現になっていて、歌詞に起承転結があり、本当に小説を読んでいるかのような曲になっています」

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■ファンの皆さんの存在が"自信"になっている

――5周年記念ライブが迫っていますが、どのようなライブにされたいですか?

「この5年間でいろんな楽曲に出会ってきたので、今までの活動の軌跡をたどるようなセットリストにしたいですね。今まで応援し続けてくださった皆さんへの感謝の気持ちをストレートに届けられたらいいなと思っています」


――声優として10年、アーティストとしても5年以上活動されていますが、活動を通して自身の変化や成長をどのように感じていますか?

「変化でいうとマインド的な部分はあまり変わっていません。最初の頃にあった"ワクワク感"や"ありがたみ"みたいなものを当たり前にしたくない自分がいて、どこまでいっても「初心を忘れたくない」と思っています。逆に緊張しやすい部分は良くなっていて、最初の頃は一人でステージに立つときに手足が震えるぐらい怖かったんですけど、今はファンの方々の存在が自信をくれている部分もあって、昔よりはどっしりできているのかなと思います。これまで積み重ねてきたことが自分の経験として自信につながっている部分もあって、今までいろんなジャンルのお仕事をやらせていただきましたけど、無駄なことは一つもなくて、経験させていただけたことで今の自分があるんだなとすごく感じます」


――最後に、読者の方々へメッセージをお願いします。

「この4th EP『装飾』は、5周年を記念した1枚になっているんですが、この5周年のタイミングでこういった作品を皆さんにお届けできることをすごくうれしく思います。今、私がみんなに届けたいと思う楽曲たちが集まっているので、この楽曲たちが皆さんの日々を彩ってくれるような存在になってくれたらうれしく思います」


取材・文/永田正雄

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