ゴスペラーズ・黒沢 薫&乃木坂46・中西アルノが"番組初の試み"の感想を語る
音楽・K-POP インタビュー
2025.03.20
ゴスペラーズ・黒沢 薫と乃木坂46・中西アルノがMCを務める音楽番組「Spicy Sessions」がTBSチャンネル1で放送中。
同番組は、音楽への深い愛情と探究心で多くのミュージシャンからリスペクトを受ける黒沢と、グループ屈指の歌唱力でファンを魅了する中西が、毎回1組のゲストを迎え、観覧客を前に歌声を披露。トークの流れでゲストとゆかりのある楽曲をバンドメンバーとその場でセッションするといったこれまでの音楽番組とは一線を画した"ちょっと刺激的"な音楽番組。3月29日(土)の放送では、中西が「自身の音楽のルーツ」と語る家入レオがゲストで登場。3人は、この日が番組初となったホールでの収録で、他では見られないコラボレーションを届けた。
今回、収録後にMCの2人にインタビューを行い、収録の感想や印象的だった出来事、家入の印象などを語ってもらった。
――収録はいかがでしたか?
黒沢「とてもフレッシュな回になりました。家入レオさんとの共演は初めてで、トークも"初めまして"だったのですが、とても盛り上がりました。コラボではサブの位置になることが多い(中西)アルノさんを、今回は家入さんの大ファンということで、メインのコラボパートナーを担ってもらって、番組ラストにあるアルノさんのソロ歌唱コーナーでは、代わりに僕がアルノさんからのリクエスト曲をソロで歌ったので、いつもご覧いただいている方は、新鮮に感じられると思います」
中西「普段のスタジオ収録と違い、ホールでの収録だったので、いつもより観覧の方が多く、よりライブ感があったなと思います。ホールでの歌唱は初めてで、いつものスタジオより響くので、最初は自分の声を見失ってしまったり、低音が聞こえづらくなったりと歌うことに苦労しました。でも、家入さんや黒沢さんを見て、響くからこその強みがあることを学んで、最終的にはコツをつかめたかなぁ、と思えています。いつもとは違った緊張感の中で臨んだ収録でしたが、お客さんのノリの良さやリアクションのおかげで、収録が始まったら緊張がほぐれました」
黒沢「歓声が大きく、お客さんの顔がとてもよく見えましたね。2階のお客さんにアピールするのも、この番組としては新鮮でした。響きの良いホールだったので、特にバラード曲は歌っていて気持ちがよかったです。あと、番組のエンディングコーナーで、2階席のロビーでカレーをみんなで食べるという得難い経験もしました。お客さんはどう思っていたのだろう(笑)」
――印象に残っているシーンは?
黒沢「やはり、いつもは僕が受け持っているゲストとのコラボコーナーを中西アルノさんが受け持ち、家入さんと『鱗』(秦 基博)を歌ったところです。番組がスタートして1年余り、アルノさんの成長には毎回驚かされていますが、今回も重責を担いながらもしっかりと答えを出してくれたと思います。今回のような形をこれからもできるといいな、と思える試金石のような放送になると思います」
中西「ありがとうございます。『鱗』ももちろん印象的でしたが、家入レオさんと黒沢さんと3人で歌唱した中森明菜さんの『飾りじゃないのよ涙は』でのユニゾンのパートも印象に残っています。楽曲自体が力強いせいもあってか、お互いの『負けないぞ』というパッションを感じました」
――斉藤和義さんの『歌うたいのバラッド』ではアコースティックギター1本でのセッションでしたが、歌唱中や歌い終えた時はどんなお気持ちでしたか?
黒沢「家入さんとの初セッションということで気合いが入りましたし、元々この曲を歌ってみたかったので嬉しかったです。僕と家入さんは女性と男性でキーが違うのでどうしようかと思いましたが、Spicy Sessionsバンドの三沢(崇篤)くんがスーパーテクニックを駆使して解決してくれました。この番組ならではの味わい深いセッションになったと思います」
中西「"歌い手のための歌"を最高の歌い手が歌っていて、お2人の気持ちが歌詞ととてもリンクしているのが痛いほどに伝わってきました。歌は、音程とか抑揚とかそういう技術的なものももちろんですけど、やっぱり伝える力が一番大切なんだなあと感じました」
――中西さんは、家入さんの大ファンで、ご自身のルーツであると仰っていましたが、家入さんとのセッションはいかがでしたか?
中西「自分の憧れていた人と一緒に歌えているということが、最初は本当に信じられなくて。序盤のトークブロックでは"ファンとして近くにいた"感覚だったのですが、セッションの場面になると、家入レオさんが一アーティストとして接してきてくださって、最後の『鱗』では同じ方向を向いて歌唱できたなと思います!最後にハグをさせていただいたのですが、『やりきった〜!』という清々しさからきたものでした」
――今回は、中西さんのソロコーナーではなく、中西さんのリクエストに応えるかたちで、黒沢さんが徳永英明さんの「レイニー ブルー」を披露されました。歌唱後は、割れんばかりの歓声と拍手が巻き起こりましたが、歌唱した感想は?
黒沢「相棒のアルノさんにリクエストしてもらったので、しっかり練習して臨みました。イメージとしては、スタンダード歌手が流行歌を歌う感じ。フランク・シナトラやトニー・ベネットの気分で歌わせていただきました。歌いながら、アルノさんが毎回受けているプレッシャーも感じられて、これからはもっとアルノさんに優しく接しようとも思いました(笑)。最後の拍手は嬉しかったですね。歌手としての自信、モチベーションももらいました。いいお客さん!」
――最後に、放送を楽しみにしている視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
黒沢「いつも応援ありがとうございます。そして、今回本当にたくさんの観覧のご応募ありがとうございました。観覧の皆様の歓声、最高でした。今回は、番組として初の試みがいっぱい詰まった収録になりましたので、いつも視聴してくださっている方々も新鮮に見ることができるでしょうし、ゲストの家入さんの歌も人柄もすばらしく、とても楽しい放送になっていると思います。ホールならではの臨場感、音の響きもお楽しみください」
中西「黒沢さんと私と家入さんの3人でのセッションや、家入さんと2人で歌わせていただいた楽曲、黒沢さんのソロ歌唱など、今月も見どころ満載の回となっております!ヒリヒリ、冷や冷やするところもあるかと思いますが(笑)、見たら確実に『音楽っていいな』と思っていただけると思います!ぜひご覧ください!」
文/原田健