2月22日は「猫の日」!佐藤健主演『世界から猫が消えたなら』など猫関連作に注目

2月22日は「猫の日」!佐藤健主演『世界から猫が消えたなら』など猫関連作に注目

2月22日(日)は「猫の日」ということで、さまざまなチャンネルが「猫の日」にちなんだ番組を特別編成で放送する。その中でもチャンネルNECOにて放送される、映画『世界から猫が消えたなら』(2016年)での佐藤健の演技に注目していただきたい。

同作品は、川村元気による同名ベストセラー小説を、佐藤と宮崎あおい(※「崎」は正しくは「立さき」)の共演で実写映画化したヒューマンドラマで、親子愛や、かつての恋人への愛、友人との愛、ペットへの愛など、さまざまな"愛"を描いた感動作だ。

1匹の猫と共に暮らす郵便配達員の"僕"(佐藤)は、ある日激しい頭痛に見舞われ、進行した脳腫瘍によって余命いくばくもないことが判明する。ショックを受けて家に戻ると、自分そっくりの「悪魔」と名乗る者(佐藤・2役)が現れ、「世界から一つ何かを消すと、1日寿命が延びる」と告げ、"僕"の周囲にあるものを消し去ることを提案してくる。

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そして、「悪魔」は最初に電話を消すことにし、"僕"に「電話を消す前に最後に誰かに電話をすればいい」と提案。"僕"は、かつて付き合っていた元"彼女"(宮崎)に電話をかける。久々に再会した元"彼女"と話しながら、"僕"は出会いのきっかけが彼女からの間違い電話だったことを思い出す。元"彼女"と別れ、家に帰ると、「悪魔」により電話は世界から消されてしまい、それに伴って間違い電話から始まった元"彼女"との関係性や、電話での通話を通して恋心を育んだ2人の時間も消えてしまい、元"彼女"の記憶から"僕"が消えてしまう。喪失感に打ちひしがれる"僕"だったが、「命には代えられない」という「悪魔」の言葉を受け入れるしかなかった。

次に「悪魔」は、映画を消すことに。映画が消されたことで、映画好きという共通の趣味で仲良くなった親友の「ツタヤ」ことタツヤ(濱田岳)との関係と、共に過ごした時間も消えてしまう。その後、「時計(時間)」も消されてしまい、何か一つが消えていくごとに、それに付随する"大切なもの"までも失っていく"僕"。これまでの人生を振り返りながら、失うことで"大切なもの"を改めて見つめ直していく中、「悪魔」は猫を消すことを提案してくる――。

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内容的にはファンタジーなのだが、その中で描かれているものはドキュメンタリーのようなリアリティーがあり、"僕"の不思議な体験を通して、見ているこちらにもいろいろな思いや共感がザクザクと胸に突き刺さってくる。恋人との愛や、かけがえのない友人との愛、母親・父親との愛、時間を共に過ごしてきた愛猫との愛が描かれるにつれ、見る者も己の人生における愛について省察してしまうのだ。

そんな作品の"核"となる部分を担っているのが、2役を演じる佐藤の見事な"演じ分け"だ。"「悪魔」は自分そっくり"という設定のため、(「悪魔」は時間が経っても最初に現れた時の服装のままだったり、"僕"は転んだ時に負った傷を隠す絆創膏を頬に貼っているという違いはあれど)基本的に見た目は変えられないという難易度の高い条件なのだが、佐藤は全くの別人かと思うほどの"演じ分け"を披露している。

口調から所作に至るまで、全ての特徴が異なっているだけでなく、何もしていない時の表情までも違っており、同時進行で撮影しているにもかかわらずどちらかに引っ張られることなく、しっかりと別々のキャラクターを演じ切っているのだ。

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特に、"僕"と「悪魔」の掛け合いが絶妙なところに驚かされる。当たり前のことだが、"僕"パートと「悪魔」パートをそれぞれ撮影して編集で合成しているわけだが、掛け合いの"間"、会話のテンポ、視線の向きに至るまで、本当に対面しているかのようで、このクオリティーは、演じている最中に"僕"もしくは「悪魔」の存在が明確にイメージできているからこそ成せる業だ。この掛け合いがナチュラルであるからこそ、ファンタジックな状況でもリアリティーを付与することができている。

登場する猫のかわいらしさや、猫が"僕"に気付かせてくれる"愛"を受け取りながら、ファンタジー作品の中でドキュメンタリー性を生んでいる佐藤の"演じ分け"の奥深さにも注目していただきたい。

また、同じくチャンネルNECOでは映画『ねことじいちゃん』(2018年)も放送する。2年前に妻に先立たれた70歳の大吉(立川志の輔)が、亡き妻の残した料理レシピノートを完成させる趣味を通して、飼い猫のタマと共に気心知れた友人たちとのんびり毎日を過ごしている中、友人の死や自身の体の不調といった日常の変化が訪れる、という"老後"をテーマに描くヒューマンドラマ。静かで穏やかな暮らしにそっと寄り添う猫ならではの表情を、同作で初監督を務めた動物写真家・岩合光昭が見事に引き出しているところも見どころだ。

一方、日本映画専門チャンネルでは映画『五香宮の猫』(2024年)がTV初放送される。岡山県の牛窓にある神社を主な舞台に、そこに住みついた数十匹の猫と周辺に暮らす人々の日常を追ったドキュメンタリー。「観察映画」と称する独自の手法のドキュメンタリー作品で知られる想田和弘監督が同地の猫を巡るよい面と悪い面にスポットを当てつつ、四季折々の美しい自然の中で猫と人間が織りなす豊かな光景を映し出しており、動物との共存について考えさせられる秀作だ。

同じく日本映画専門チャンネルでは、マンモス団地に暮らす地域猫と住民たちの交流をあたたかいまなざしで捉えた韓国のドキュメンタリー映画『猫たちのアパートメント』(2022年)もTV初放送。老朽化によりマンモス団地の再開発が決まったことで、そこで暮らしていた約250匹の地域猫も引越しを余儀なくされる。住民たちの引越しや、建物の取り壊し工事が進められる中、全ての団地が解体される前に猫たちに新たな安住の地を見つけるべく、猫と住民による引越し作戦を追うという内容で、住民と地域猫たちの深い絆が心に沁みる。

さらに、福島県の会津鉄道・芦ノ牧温泉駅の駅長猫として人気を集める3匹の猫の成長と知られざるエピソードをアニメーションを交えて記録したドキュメンタリー『劇場版 にゃん旅鉄道』(2022年)も日本映画専門チャンネルで放送。駅長猫の「らぶ」と、弟の「ぴーち」、妹の「さくら」の3年間にわたる日常と成長を記録した、ただただ心が温まる"ほっこり作品"で芯から癒やされるのもお薦めだ。

多数の猫関連作品が放送されるため、この機会にさまざまな角度から"猫"作品を味わってみてほしい。

文/原田健

放送日時:2026年2月22日 18:05~

チャンネル:映画・チャンネルNECO-HD

映画

放送日時:2026年2月22日 16:00~

チャンネル:日本映画専門チャンネルHD

ドキュメンタリー

放送日時:2026年2月22日 18:05~

チャンネル:日本映画専門チャンネルHD

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放送日時:2026年2月22日 19:40~

チャンネル:日本映画専門チャンネルHD

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