シリアスからコメディーまで、赤楚衛二の表情豊かな演技に迫る！
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2024.11.20
「ヒル Season1」
多彩な表情と柔軟な演技で多くの視聴者を魅了する俳優、赤楚衛二。シリアスな場面では深みのある演技で物語に引き込み、コメディーでは軽やかな笑いを誘う。話題作に次々と出演するなど、幅広い演技力で注目されている。
「チェリまほ」で恋愛下手で繊細な主人公を好演
豊田悠原作の人気コミック「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」は「チェリまほ」の略称で親しまれ、2020年には赤楚主演でテレビドラマ化された。ピュアなストーリー展開、登場人物の愛らしいキャラクター像で話題沸騰。その人気は国内にとどまらず、200以上の国や地域で見られるなど、「チェリまほ」ブームはワールドワイドなものとなった。童貞のまま30歳を迎えたことにより、「触れた人の心が読める魔法」を手に入れた、さえない30歳のサラリーマン・安達清。魔法を持て余していた彼は、ひょんなことから営業部エースの同期・黒沢優一の心を読んでしまう。すると聞こえてきたのは自分への恋心だった。
主人公・安達を演じる赤楚衛二と、その恋人・黒沢役の町田啓太による好演がヒットの要因の一つである本作。その人気を受けて、2022年には続編『チェリまほ THE MOVIE 〜30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい〜』が劇場公開された。映画版は、安達と黒沢が幸せを満喫していた矢先、安達に転勤の話が舞い込む。重要な仕事を任されて喜ぶ安達だが、転勤先は長崎。黒沢と離れるつらさに悩む安達。互いを思い合うが故にすれ違う2人は、未来について改めて考え始める
ドラマに映画と人気が爆発した理由は多々あると思われるが、赤楚の俳優としての魅力によるところも大きい。赤楚は2017年に「仮面ライダービルド」に出演して注目され、2019年には「ねぇ先生、知らないの？」で馬場ふみかとのW主演を果たす。本作は、赤楚の単独ドラマ初主演作でもある。安達は"魔法使い"という現実離れした設定でありながら、恋愛下手で繊細な主人公を好演。特に細やかな表情の演技が巧みで、丁寧な心象描写で視聴者の心をがっちりつかんだ。
難しい役どころで見せた視線や表情の演技
11月22日公開の映画『六人の噓つきな大学生』では、セリフが少なく視線や表情だけで表現する難しい役柄に挑んでいる赤楚。そんな彼の演技で特に印象深いのは、WOWOWオリジナルドラマ「ヒル」のSeason 1での演技だ。同作では他人になりすまされ、殺人未遂罪で逃亡する羽目に遭う男・四宮勇気を演じ、鬼気迫る芝居を披露している。特に怒りの表現が見事で、「チェリまほ」の安達とは180度異なる起伏のある役どころを好演。場面に応じて巧みに表現する「目」の演技、シリアスな作品でもピッタリはまる赤楚の力量はさすが。俳優として成長を続ける赤楚衛二に、これからも大いに期待だ。
文／渡辺敏樹
