ワンズーチー(王子奇)が「雪迷宮」&「めぐり逢いの花婿」で見せる新境地!

ワンズーチー(王子奇)が「雪迷宮」&「めぐり逢いの花婿」で見せる新境地!

ロマンス作品で確固たる存在感を築いてきたワン・ズーチー(王子奇)。「宮廷恋仕官~ただいま殿下と捜査中~」「ロマンスは結婚のあとで」「2回目のロマンスはままならない!」などの代表作で、甘さと誠実さを兼ね備えたヒーロー像で日本でもファンを急増させてきた。そんな今やロマンス作品に欠かせない存在と言われるまでになった彼が、まったく異なる二つの新境地に挑む。

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"兄"として守る偽りの絆、切なく揺れる純愛ロマンス

TV初放送となる「めぐり逢いの花婿」で総監督を務めるのは、ヒットメーカーとして名高いチャン・カーラム(陳家霖)。彼の名を一躍世界に知らしめたのが、ブロマンス時代劇「陳情令」だ。共同監督として参加し、耽美な世界観を丹念に構築。叙情的な映像美と、男たちの絆をドラマチックに描く演出で、同作を世界的ヒットへと導いた。その後も、ファンタジー時代劇「鳳舞伝 Dance of the Phoenix」や「神隠し」などで壮大な物語世界を映像化。さらに「風起花抄~宮廷に咲く瑠璃色の恋~」では、唐代の宮廷を華麗な色彩と繊細な美術で描き出し、歴史ロマンスの新たな魅力を提示してみせた。

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そんなチャン・カーラムの華やかでエモーショナルな演出の下で主演を務めるのが、ワン・ズーチーだ。彼が演じるのは、貧しい家に育った書生でありながら、強い信念と優しさを秘めた青年・陸徜(りく・しょう)である。物語の鍵を握るのは、ルー・ユーシアオ(盧昱暁)が演じるヒロイン・簡明舒(かん・めいじょ)。事故をきっかけに記憶を失ってしまった幼なじみの彼女を守るため、陸徜は"兄"として振る舞うことを選ぶ。偽りの関係から始まる同居生活には切なさと緊張感、そして次第に募っていく本心が交錯していく。

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物語の幕開けは、きわめてドラマチックだ。舞台となるのは、家格を高めるために科挙(官僚登用試験)の合格者を婿(むこ)として迎える慣習があった時代。簡明舒の一族もまた、一人娘の婿に成績優秀な書生・陸徜を迎え入れようと画策していた。だが彼は、その申し出を拒む。簡家の強引なやり方への反発に加え、陸徜には亡き恩師の冤罪(えんざい)を晴らすという強い志があったからだ。もともと彼に想いを寄せていた簡明舒は深く傷つきながらも、自らの気持ちに区切りをつけ、決別を誓う。ところが運命は、二人をさらに過酷な試練へと突き落とす。陸徜が科挙に臨むため都へ向かったその夜、簡家は何者かによって襲撃され、一族は惨殺されてしまう。唯一生き残った簡明舒も崖から転落し、命は取り留めたものの記憶を失ってしまうのだった。

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一度は縁談を断った相手である簡明舒の芯の強さや聡明さに改めて触れるうちに、陸徜の心は静かに揺れ動いていく。守るべき存在としてそばにいるはずが、いつしか芽生えてしまった恋心。思いがけず恋に落ちてしまう純粋なときめきが、彼の胸を満たしていく。だが同時に、彼は"兄"という仮初めの立場に縛られている。ライバルの出現に胸をざわつかせながらも、想いを明かすことは許されない。彼女の命と未来を守るためには、あくまで兄として振る舞わなければならない。その切なさが、物語にいっそう深い陰影を与える。ワン・ズーチーは、こうした複雑な心の機微を丁寧に体現。抑えきれない想いと理性のはざまで揺れる青年像を繊細に描き出し、もどかしくも胸を打つ恋模様、そしてヒロインを巡る予想外の展開へと物語を力強くけん引していく。

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巨匠が描く凍てつく捜査線、知性で悪を追う刑事ドラマ

一方で、ロマンス作品に欠かせないワン・ズーチーが、一転してハードボイルドな刑事ドラマでホアン・ジンユー(黄景瑜)と共演したのが日本初放送となる「雪迷宮~俺たちの凍結捜査ファイル~」。ロマンスのイメージを脱ぎ捨て、骨太な世界観へと飛び込んだ。近年、中国ではワン・イーボー(王一博)主演「冰雨火(ひょううか)~BEING A HERO~」など、麻薬犯罪をテーマにした重厚な作品が次々と生まれている。本作もその系譜に連なる一作だ。舞台は、麻薬取締局がまだ設立されていなかった1997年。中国東北部で突如として広がった麻薬危機に対処するため、臨時で結成された麻薬特捜班の奮闘を描く。

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本作で監修を務めるのは、中国映画界を代表する名匠、チャン・イーモウ(張芸謀)。これまでに『HERO』や『LOVERS』といった国際的ヒット作を生み出し、壮麗な映像美とダイナミックな演出で世界的評価を確立してきた。近年ではマット・デイモン主演、さらに中国を代表するスター、アンディ・ラウ(劉徳華)も出演したハリウッドとの合作映画『グレートウォール』を手がけ、歴史スペクタクル・アクションとして話題を呼んだ。そんなチャン・イーモウが監修に名を連ねることで、本作にも映像美と緊張感あふれるドラマ性への期待が高まる。重厚な犯罪ドラマに、巨匠のエッセンスがどのような深みをもたらすのか注目だ。

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映画界の名匠が、色彩設計から画面構成、空気感の醸成に至るまで細やかに監修。テレビドラマの枠を超えたスケールと完成度で物語が紡がれていく。ワン・ズーチーは、ホアン・ジンユー扮する特捜班の隊長・鄭北(じょん・ぺい)に見いだされ、チームに加わる顧一燃(ぐー・いーらん)を演じる。顧一燃は内向的な性格で、警察学校卒業後は母校で教職に就いていた異色の経歴の持ち主。だがその静かなたたずまいの奥には、鋭い知性と強い信念を秘めている。学生時代に新型薬物"アイス"の検査に成功した専門知識を武器に、現場たたき上げの鄭北らと力を合わせ、麻薬事件の核心へと迫っていく。

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義理堅く豪快で、どこか憎めないユーモアを持つ典型的な東北出身の男である鄭北に対し、ワン・ズーチー扮する顧一燃は、薬物によって家族を失った過去を背負う南方出身の青年。理知的で内向的、感情を内に抱え込むタイプという点でも、鄭北とは対照的な存在である。文化も気質もまったく異なる凸凹コンビが、衝突しながらも、麻薬撲滅というただ一つの目的の下で次第に信頼を築いていく姿は、胸を熱くさせる。荒々しい現場で体を張る鄭北と、科学的知見で捜査を支える顧一燃――異なる強みがかみ合うことで、チームはより強固になっていく。繊細さを内包したキャラクターでありながら、骨太な犯罪ドラマの中でも確かな存在感を放つワン・ズーチー。ロマンスとは異なる硬質な世界で見せる静かな情熱と覚悟に、思わず目を奪われるはずだ。

甘さと硬質さを自在に操るワン・ズーチーの真価が光る

ロマンス作品で築き上げた"誠実で甘いヒーロー像"を武器にしながらも、そのイメージに安住することなく、新たなジャンルへと踏み出すワン・ズーチー。「めぐり逢いの花婿」では、想いを胸に秘めながら理性と葛藤する繊細な青年像を描き、「雪迷宮~俺たちの凍結捜査ファイル~」では、過去の痛みを抱えながら静かに戦う知性派捜査官を体現。甘さと硬質さという対極の魅力を自在に行き来できる俳優であることを証明している。ロマンスの王道を歩んできた彼が、今挑むのは俳優としての幅そのもの。2つの作品は、ワン・ズーチーという存在が次のステージへと進みつつあることを示す重要な転換点になるかもしれない。30代を迎えて、さらなる進化を予感させるその歩みから目が離せない。

文/神野栄子

放送日時:2026年3月12日 09:30~

チャンネル:チャンネル銀河

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