「陳情令」シャオジャン(肖戦)、ワンイーボー(王一博)ら美青年×ファンタジー用語に中二心がうずく!描き下ろしイラスト付き【辛酸なめ子】

「陳情令」シャオジャン(肖戦)、ワンイーボー(王一博)ら美青年×ファンタジー用語に中二心がうずく!描き下ろしイラスト付き【辛酸なめ子】

空中を舞うロングヘアの美青年たち――。ビジュアル的にも最強な「陳情令」は、仙人の修行をする名家の若者たちが活躍する壮大なドラマです。

舞台は架空の古代中国。「五大世家」の若者たちが、剣術や法術を極めるために切磋琢磨(せっさたくま)したり、困っている民衆を助けたり、生死を懸けて戦ったりします。厳格で雅な姑蘇藍氏(こそらんし)、義理堅い雲夢江氏(うんむじゃんし)、刀を使う硬派な清河聶氏(せいがにえし)、裕福な蘭陵金氏(らんりょうじんし)、傍若無人で残忍な岐山温氏(きざんうぇんし)が五つの名門。このドラマの主人公の魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は江氏、藍忘機(ラン・ワンジー)は藍氏の出身。2人の若者のブロマンスも見どころです。

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絶景ロケーションに映える美青年たち

魏無羨を演じているのはシャオ・ジャン(肖戦)で、藍忘機はワン・イーボー(王一博)。対照的なキャラで、魏無羨の甘い顔と藍忘機のクールな魅力のコントラストが効いています。サイドのヘアを垂らしているのも萌えポイント。中国の大自然のロケーションにも負けないビジュアルの青年が次々出てきて目が離せません。青年たちはロングヘアと丈の長い装束で、回転したり、飛んだり、戦ったりしていて、見た目は美しいのですが動きにくそうです。中国の俳優たちの身体能力にも圧倒されます。

第1話は、魏無羨が断崖絶壁から落下しそうなシーンから始まります。手を伸ばして救おうとする藍忘機の努力も虚しく、義弟の江澄(ジャン・チョン)に怒りの剣を振り下ろされ奈落の底に落下してしまいました。しかし16年後、呪術によって魏無羨は姿を現す。時代を行き来しながら、スペクタクルなドラマが展開していきます。

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中二心がくすぐられるファンタジー用語の数々

まず、登場人物の名前が難しいですが、続けて見ているうちにそれぞれの家の特徴や関係性が分かってきます。イケメンだと脳が活性化して記憶力も促進されるのでしょうか。法術を使う様子は「ハリーポッター」のよう。アジア人としては「陳情令」の術の方が親和性があるかもしれません。しかも出てくるファンタジーの世界観に関わる言葉がいちいちかっこよくて、インナー中二男子心がくすぐられます。

例えば、「邪祟(じゃすい)が取り憑く」、「食魂殺(しょっこんさつ)」、「霊識(れいしき)」、「舎身呪(しゃしんしゅう)」、「傀儡(かいらい)」、「禁言術(きんげんじゅつ)」、「陰鉄(いんてつ)」、「摂霊(せつれい)」など。「陳情令」のファンタジー用語はテンションが上がります。

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抑えた感情表現にときめきが止まらない

無邪気で明るく、大胆不敵な魏無羨と、真面目でクールな藍忘機は対照的な性格。当初、座学の場にお酒を持ち込んだりふざけたりしている魏無羨のことを、藍忘機は快く思っていませんでした。彼に話しかけられてもスルーして「くだらない」と吐き捨てていて、ツンツンしています。でも、共に戦い、危機を乗り越えるうちに2人の間に絆が育まれていきます。「陳情令」は原作「魔道祖師」よりブロマンスに改編していますが、熱い思いを秘めながらも抑えめの感情表現にときめかずにはいられません。

例えば、魏無羨にお酒を飲まされ、酔いつぶれた藍忘機が魏無羨の部屋で寝てしまうシーン。特に何も起こらないですが、寝ている藍忘機を見つめる魏無羨という構図にドキドキします。洞窟に2人で入って、お互いの手首を「抹額(まっこう)」で結んで、戦うシーンも良かったです。その後よろけて2人の体が密着しそうになっていました。

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池や洞窟に飛び込むたび深まる萌の沼

また、この手のドラマに欠かせない「傷の手当て」「看病」シーンも最高でした。洞窟内に閉じ込められ、亀の化け物・屠戮玄武(とりくげんぶ)と戦い、お互い負った足の傷や火傷(やけど)をケアし、励まし合うことでさらに絆が深まっていました。意識を失いそうな魏無羨に、クールな藍忘機が歌を歌うシーンに胸が熱くなります。

全ての瞬間が麗しい青年たちの関係を見守りながら、ファンタジー用語で高揚。「陳情令」は、自分の内側の中二男子だけでなく中二女子も満たされるドラマだと実感しました。登場人物たちが洞窟や池に飛び込むたびに、萌えの沼に引きずり込まれたようです。

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【プロフィール】
辛酸なめ子
漫画家・コラムニスト。東京都生まれ、埼玉県育ち。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。人間関係、流行の事象、皇室、海外セレブ、スピリチュアルなど幅広いテーマで執筆し、メディアに出演。著書に『スピリチュアル系のトリセツ』『女子校礼賛』『江戸時代のオタクファイル』『世界はハラスメントでできている』『この人生、前世のせいってことにしていいですか』などがある。
 

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