チェ・ジョンヒョプに沼る理由――「Eye Love You」と1周年ファンミから魅力に迫る
韓国・アジアドラマ TV初
2025.09.09
2019年に「ストーブリーグ」で俳優デビューしたチェ・ジョンヒョプ。2021年に「わかっていても」でヒロインに片思いする青年ヤン・ドヒョクを演じ、韓国ドラマファンの間でたちまち話題となった。そして2024年、TBS系ドラマ「Eye Love You」に韓国人留学生ユン・テオ役で出演。まっすぐな言葉と笑顔で視聴者の心を掴み、"沼落ち"するファンが続出した。
そんなジョンヒョプのブレークのきっかけとなった「Eye Love You」と、2025年6月に開催したファンミーティング「2025 CHAE JONG HYEOP The 1st Anniversary Fanmeeting in JAPAN 'us'」に初公開のビハインド映像を追加収録した特別版が、TBSチャンネル1で9月15日(月・祝)に放送される。今回は、「Eye Love You」と「2025 CHAE JONG HYEOP The 1st Anniversary Fanmeeting in JAPAN 'us'」から、チェ・ジョンヒョプが愛される理由を探っていく。
■天使のような笑顔がテオ役にぴったり
相手の瞳を見ると心の声が聞こえてしまうヒロインと年下の韓国男子の恋を描いた「Eye Love You」。これまでにない韓国のラブコメっぽい設定に沼落ちする人が続出し、2024年に放送された日本ドラマの中でも大注目の一作となった。TBS系での放送に加え、Netflixでも配信されたため、韓国でも話題を集めたという。
そんなドラマの魅力をけん引したのは、間違いなくチェ・ジョンヒョプだろう。日本人と韓国人のラブストーリーといえば、同じくTBS系で2002年に放送された「フレンズ」(深田恭子×ウォンビン)が思い出されるが、こちらは2話の短編ドラマだった。韓国人俳優が民放ゴールデン・プライム帯の連続ドラマで男性主人公を演じるのは初だ。
物語は、侑里(二階堂ふみ)が配達員で韓国人留学生のテオ(チェ・ジョンヒョプ)に出会うところから始まる。侑里は人の心の声が聞こえる"テレパス"の能力をもっていたが、彼の心の声は韓国語で......。
ジョンヒョプが演じるテオは、見た目はかわいい大型犬のように柔和なイメージなのに、何事にも積極的な年下男子。一方、ヒロインの侑里は、テレパスの能力により相手の本音が聞こえてしまうため恋することに臆病になっている。
テオは、そんな彼女に「僕のことは好きですか?」「侑里さんに毎日会えるのがうれしいです」など、日本人男性ならなかなか言わないことをさらりと言い放つ。ストレートな言動と愛らしいスマイルで、凝り固まった侑里の心を解きほぐしていくのである。
ストレートな言動は、日本人女性が想像する韓国男子の典型要素のひとつだが、このほかにもテオが韓国人であるということが本作の中でうまく効いている。テオは2年ほど日本に滞在していて日本語は堪能という設定だが、心の声は母国語の韓国語。テレパスの能力をもってしても、侑里はテオの心の声を理解することができないのだ。
いつもは読める心が読めずにハラハラモヤモヤする侑里。不安定な気持ちは、恋するドキドキにつながりやすい。しかも、本作で際立っているのは、テオがつぶやく韓国語の一部に字幕をつけていないこと。つまり、韓国語がわからない日本人視聴者にもテオの考えていることがわからないのだ。この仕掛けによって、視聴者もドラマの世界の住人のような気持ちになり、テオに夢中にさせられていく。
テオが魅力的なキャラクターになったのは、こうした設定もさることながら、チェ・ジョンヒョプという俳優が演じていることが大きいだろう。ジョンヒョプは、ドラマの放送前に「僕なりの解釈をして、僕の色を追加してより良いキャラクターにしていきたい」とコメントしている。「ストーブリーグ」「わかっていても」「無人島のディーバ」など、作品によって印象が違うジョンヒョプだが、本作のキャラクターには普段の姿が多分に含まれているようだ。それは、後述するファンミーティングでの様子でも見て取れる。
侑里とテオの並びも、お似合いだ。二階堂ふみはどこか陰りのある印象で年上女性の侑里役を好演し、甘いルックスのジョンヒョプと絶妙なケミ(ケミストリーのこと)を見せる。身長差30㎝(ジョンヒョプ186㎝、二階堂ふみ157㎝)も萌えポイントだろう。霧多布岬での告白シーン、多幸感あふれるラストシーンなど、名場面も数多く残した。
悪人がまったく登場しないのも特徴で、まさに"クリーミースマイル"と呼ばれるジョンヒョプの天使のような笑顔が似合う一作といえる。ときめきと癒やしが詰まったラブファンタジーの名作として記憶されていくに違いない。
■来日ファンミに舞台裏密着映像も追加収録!
2024年1月に「Eye Love You」で大ブレークを果たしたジョンヒョプは、6月に初の来日ファンミーティングを開催。その約1年後となる2025年6月にアニバーサリーイベントとして行われたのが、「2025 CHAE JONG HYEOP The 1st Anniversary Fanmeeting in JAPAN 'us'」だ。
(C)J HARMONY Co., Ltd.
「Eye Love You」の撮影前に日本語を勉強し、劇中でもたくさんの日本語の名せりふを残したが、今回の公演も日本語のアナウンスからスタート。「楽しくて幸せなら、その気持ち、視線と拍手で示してください」などと、ファンミの心得を日本語で伝えた。
MCがファンに「会いたかったですか」と振ると、大声援が会場を覆いつくした。それに応えるように、「僕もです!」とジョンヒョプ。その後は、自身がアイデアを出したという「映画」をコンセプトに、「去年のファンミが終わったあとにどう過ごしていたか」が映像で紹介された。
その中で「Eye Love You」についても言及。「テオと侑里はどう過ごしていると思う?」とMCに聞かれると、「想像しようかなと思いましたが、侑里さん達に実際に会ってしまって、元気に過ごしているのを知ってしまいました(笑)」と明かした。
(C)J HARMONY Co., Ltd.
そのほか、ケーキデコレーションに挑戦したり、質問コーナーやゲームコーナーでファンと交流したジョンヒョプ。なかでも会場が沸いたのは、トロッコでの登場。ハートの紙吹雪が降る中、あの"クリーミースマイル"を間近にし、ファンにとって忘れられないひと時になったはず。
今回放送される「2025 チェ・ジョンヒョプ The 1st Anniversary Fanmeeting in JAPAN 'us' 舞台裏映像付き特別版」では、初公開の舞台裏密着映像も追加収録されているという。ジョンヒョプのありのままの素顔をさらに知れる機会になること間違いなしだ。
文/高山和佳