チョン・イー（成毅）、ワン・イーボー（王一博）ら中国イケメン俳優の演技に惹き込まれる！ミステリー＆サスペンス5選

数多い中国ドラマのジャンルの中でも、ミステリーやサスペンスは常に高い人気を誇っている。謎が深まるごとに高まる緊張感、予想を裏切る展開に心が揺さぶられ、そんなスリルが醍醐味（だいごみ）だ。また、登場人物同士の信頼関係や、時に垣間見えるロマンスが物語に深みを与えてくれる。今回は、実力派のイケメン俳優が出演するミステリー＆サスペンス5作品を紹介！

■蓮花楼

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2023年の中国各ドラマアワードにおいて16冠を獲得した、武侠とミステリーを融合させた話題作。華麗なアクションと人間ドラマが交錯し、重厚な物語が展開される。主演のチョン・イー（成毅）は、かつて"剣神"と称された天才剣士・李相夷（りしょうい）を演じる。宿命のライバルとの戦いの末に武功を失い、余命わずかとなった彼は、素性を隠して流浪の医師・李蓮花（りれんか）として旅を続けることに。旅の途中で出会う若き武官・方多病（ほうたへい）と共に怪奇事件の謎を追ううちに、やがて蓮花の過去に深く関わる陰謀の核心に迫っていく。ひょうひょうとした振る舞いの裏に、非凡な知性と深い悲しみを宿す李蓮花を、チョン・イーは静かな存在感で体現。人懐こさと行動力を併せ持つ方多病をツォン・シュンシー（曾舜晞）が軽やかに演じ、かつてのライバル・笛飛声（てきひせい）役のシャオ・シュンヤオ（肖順堯）は、武に生きる男の不器用な誠実さを端正なたたずまいで表現している。異なる信念と背景を持つ3人の男たちが、ぶつかり合いながらも強い友情を育んでいく過程は、武侠の枠を超えた"ブロマンス"の魅力に満ちている。

■冰雨火（ひょううか）～BEING A HERO～

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今注目の若手俳優ワン・イーボー（王一博）が演じるのは、3年前の任務中、自らの判断ミスで上司を負傷させた過去を持つ麻薬取締官・陳宇（ちぇん・ゆー）。一方、チェン・シャオ（陳暁）は、陳宇の過去の事件に関わりながらも、麻薬組織に殺された父の汚名をそそごうとする呉振峰（うー・じぇんふぉん）を演じ、W主演を務めている。かつては親しい間柄だった2人だが、再会時には警察官と容疑者という対立する立場に。共通の敵を追う中で、やがて互いの信念を認め合い、絆を取り戻していく過程が描かれる。冷静さを保ちながらも、時に大胆な行動に出る陳宇を、ワン・イーボーが鋭いまなざしで体現。対するチェン・シャオは、復讐（ふくしゅう）心を秘めつつも理性を失わない呉振峰を、本作のために減量して臨んだ精悍（せいかん）な風貌で熱演する。正反対の魅力を持つ2人が交錯することで、物語はより深みを増し、ノワールサスペンスとしての緊張感も一層際立っている。

■沈睡花園 シークレット・メモリーズ

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ブロマンス時代劇『山河令』で主演を務めて注目されたゴン・ジュン（龔俊）が、現代劇で新たな魅力を見せている。本作で彼が演じるのは、冷静沈着な心理カウンセラー・林深（りん・しぇん）。ヒロイン・肖瀟（しあお・しあお）との出会いは最悪だったが、やがて2人は、恋人による精神的支配や親子関係の葛藤、いじめといった社会問題を抱えるクライアントたちと向き合う中で、次第に心を通わせていく。林深が大学の講義で見せる銀縁メガネ姿にはインテリとしての説得力があり、一方で恋愛感情が芽生えた後は、ふとした瞬間に見せる柔らかな表情が印象的だ。ゴン・ジュンの演技は、理知的でありながらも不器用に心を開いていく"ツンデレ"な人物像にリアリティーを与えている。心理的なアプローチを通して問題の本質に迫っていく真摯（しんし）な姿勢と、緊張感ある展開、そこに交錯するロマンスの甘さが絶妙に絡み合い、本作ならではのサスペンス・ラブストーリーを成立させている。

■雲中月～二人だけの約束～

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捜査ミステリーとロマンスが交錯する時代劇。秘密を抱えた男女が協力し、次々と起こる事件の真相を追いながら、心を通わせていく。「若葉の詩～青青子衿～」「尚芸館の五つ星 プリンスとのナイショの恋」などで人気を集めたシエ・ビンビンが、本作では王族・斉璋（せいしょう）を演じている。自身も失踪した母の行方を追うという秘密を抱えながら、冤罪（えんざい）を晴らすために身分を隠して生きるヒロイン・沈魚（しんぎょ）に心を寄せていく。クールな風貌とプライドの高い振る舞いを見せつつ、沈魚が危機に陥ると必ず駆けつける誠実さを備えたギャップのある青年を好演している。また、生きるために男装して沈魚と偽装結婚する周悦（しゅうえつ）の幼なじみ・高墨（こうぼく）を演じるチャン･スーファン （張思帆）にも注目だ。

■想いの温度差～九霄寒夜暖～

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トップスターのリー・イートン（李一桐）と、ボーイズグループ「楽華七子NEXT」のメンバーで"演技ドル"として注目されているビー・ウェンジュン（畢雯珺）が共演したファンタジー時代劇。物語は、正義感が強く頭脳明晰（めいせき）な乾族の女性捜査官・蘇玖児（そきゅうじ）が、ある殺人事件を追う中で、謎めいた男性・寒猙（かんそう）と出会うことから始まる。寒さに極端に弱く、体調を崩しがちだった蘇玖児は、寒猙に触れると体力が回復することに気づく。彼の不思議な力に癒やされながら、共に事件の解決に挑むうちに、2人の間には絆が芽生えていく。寒猙の正体は、人型と獣型に姿を変えられる祺族（きぞく）の王子で、その驚異的な身体能力と冷静な判断力で、蘇玖児の捜査を支える。ビー・ウェンジュンは、強さと孤独を併せ持つ寒猙を繊細に演じ、迫力あるアクションも見どころ。幻想的な世界観と切なくも温かなロマンスに浸ることができる。

文／神野栄子