シュー・カイが一人二役でユー・シューシンと三角関係に!「祈今朝(ききんちょう)」で難役に挑戦
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2025.05.07
中国の人気RPGゲーム「仙剣奇侠伝」シリーズの6作目をドラマ化した、シュー・カイとユー・シューシンが共演するアクション・ファンタジー時代劇「祈今朝(ききんちょう)~失われた記憶、共鳴する愛~」。記憶を失った男女が、自分たちの素性と過去を知るために冒険する姿を壮大なスケールで描く。
主人公たちが仲間と進む冒険物語にワクワク!
原作ゲーム「仙剣奇侠伝」の6作目は2015年に発売され、シリーズは今年で30周年を迎える長寿タイトル。小説や漫画などメディアミックスも盛んで、ファンからの厚い支持を集めている。
物語は、シュー・カイ演じる越今朝(えつきんちょう)と、ユー・シューシン演じる越祈(えつき)が記憶を失い、3年間の放浪の末、過去の手がかりを求めて旅を続けるところから始まる。ある日、越今朝は未来を見通す左目に"赤い衣の男"の姿を予見。やがて、その通りの姿をした洛昭言(らくしょうげん/ワン・ポン)と出会い、運命に導かれるように行動を共にする。
このドラマの魅力は、主人公たちのミステリアスな出自に加え、仲間との出会いや成長、そして過去の真相に迫るストーリー展開。さらに、CGで描かれる妖怪たちとの戦いや華麗な武術アクション、時空を超えるドラマチックな演出が、まるでロールプレイングゲームをプレイしているかのような没入感を生み出している。
シュー・カイが一人二役で魅せる圧巻の演技!
本作で注目を集めたのが、主演のシュー・カイが一人二役に挑んでいる点だ。これまでにも、男装女子との胸キュンロマンスが話題となった「烈火士官学校 ~ステキ男子とイケメン女子」や、放蕩(ほうとう)息子からの成長を描いた宮廷ラブ史劇「大唐流流~宮廷を支えた若き女官~」など、多彩な役柄で魅了してきたシュー・カイ。さらに、「千古の愛、天上の詩」では転生を繰り返す3人のキャラクターを演じ分けるなど、演技の幅広さには定評がある。そんな彼が本作では、全く異なる性格を持つ2人の人物を、一つの物語の中で演じ分ける。しかも、両者が同じシーンに登場することもあり、その難度は格段に高い。
主人公・越今朝は明るく、勇敢で、お茶目な一面も持つ少年のようなキャラクター。もう一人は、仮面を被って登場する扁絡桓(へんらっかん)。寡黙でクール、どこか影を感じさせる謎めいた人物だ。正反対の性格を持つこの二役を自在に演じ分けるだけでなく、ヒロイン・越祈を巡る三角関係にも深みを与えているのが見どころ。兄妹のように仲のいい越祈に次第に恋心を抱く越今朝のときめき、陰から彼女を見守りつつ密かに想いを寄せる扁絡桓の切なさという、真っすぐで甘酸っぱい想いと静かに燃える情熱。その両方が交差するトライアングルラブに、見る者は胸を締め付けられる。どちらのキャラクターもシュー・カイの魅力が全開で、それぞれに感情移入してしまうのが悩ましい。
天真らんまんなヒロインの覚醒がカッコイイ!
シュー・カイが演じる二人のキャラクターから想いを寄せられるヒロイン・越祈は、まさに"天真らんまん"という言葉がぴったりの愛されキャラ。演じるのは、「蒼蘭訣~エターナル・ラブ~」の大ヒットで注目を集めたユー・シューシン。可憐(かれん)なビジュアルと自然なしぐさで、キュートな役柄に抜群のハマり具合を見せている。ちなみに、シュー・カイとユー・シューシンは同い年。そんな二人が演じる越今朝と越祈の仲睦まじいやりとりからは、リアルな相性の良さも感じられる。越今朝と卵のせ麺を巡って言い争う無邪気な姿や、越今朝とアクシデントキスが起きても、その意味を知らない越祈の純真さにクスっと笑ってしまう。
だが、そんな彼女には重大な秘密がある。第1話の冒頭で明かされる、越祈が記憶を失っているのは偶然ではなく、「人界(人間界)で経験を積ませよ」という命により、あえて記憶を封印されているという事実...実は、彼女には大きな使命が。物語が進むにつれ、無垢(むく)であどけなかった越祈が、自らの宿命に目覚め、強く成長していく。そんなロマンスにときめきながらも、戦いに身を投じていく越祈の姿には思わず胸が熱くなる。
運命に導かれ、記憶を取り戻していく越今朝と越祈の旅路は、ただのロマンスやファンタジーにとどまらず、人としての強さをも問いかけてくる。恋、友情、戦い、そして覚醒――全てが交差する壮大な物語の結末を、ぜひその目で見届けてほしい。
文/神野栄子