麗しい男たちの絆に胸を打たれるブロマンス時代劇!チョン・イー(成毅)主演「蓮花楼」【「蓮花楼」特集・前編】

麗しい男たちの絆に胸を打たれるブロマンス時代劇!チョン・イー(成毅)主演「蓮花楼」【「蓮花楼」特集・前編】

サスペンスアクション時代劇「蓮花楼」が、2月27日(木)より女性チャンネル♪LaLa TVにて放送される。2023年に中国で配信された本作は、中国のSNS・微博(Weibo)での話題閲覧数が682億回を超え、各ドラマアワードでは16冠を獲得した。

主人公・李蓮花(りれんか)を演じるのは、「琉璃~めぐり逢う2人、封じられた愛~」でブレークし、「沈香の夢」「与君歌~乱世に舞う運命の姉妹~」と主演作が続くチョン・イー。李蓮花は、"蓮花楼"という移動式の医館で旅するさすらいの医者だが、実は若くして侠客たちのなかでも随一の速さを誇る剣神と称された李相夷(りしょうい)だった。李相夷は、10年前に宿命のライバルとの戦いで消息を絶ったと思われていた人物であり、チョン・イーは、2つの顔を表情や仕草で見事に演じ分けている。チョン・イーなくして本作の成功はあり得なかったという評判を呼ぶほどのハマり役となった。

その李相夷を師と仰ぎ、江湖の治安を担う百川院の捜査員に志願した方多病(ほうたへい)をツォン・シュンシー、李相夷の宿命のライバルである笛飛声(てきひせい)をシャオ・シュンヤオが演じる。

ひょんなことから方多病と出会った李蓮花は、町で起きた難事件の解決に協力することに。その日々のなかで、笛飛声と再会。李蓮花が李相夷と気付いた笛飛声も、二人に同行する。

10年前の戦いで一命をとりとめたものの、毒に冒されていて、余命が限られた自分の運命を受け入れて、ひょうひょうとした態度で生きながら、鋭い推理力を放つ李蓮花。良家の御曹司らしい品がありながら、強い正義感を持つ方多病。かつての戦いの決着をつけることを目的としながら熱い心を潜ませる笛飛声。三人が時にぶつかりあい、時に長所や短所をカバーし合いながら、一緒に猟奇的事件を解決していく。

李蓮花と笛飛声は、二人で戦ったときのダメージで、かつて鍛錬して身につけた力がほぼなかったり、完全に戻っていなかったりするのだが、いまある力での立ち回りはさすがで、後半の方多病も含めてアクションシーンの見応えも満載。事件の謎解きのおもしろさに魅了されながら、李相夷と笛飛声の10年前の戦いに至った真相に近づいていく展開に引き込まれていく。李蓮花は微博(Weibo)のキャラクター指数ランキングで1位を獲得したが、方多病も笛飛声もそれぞれが異なる魅力を備えているのがポイント。そして李蓮花たちが敵対する立場であったところから絆が深まっていく人間ドラマ、侠客たちの戦い、事件や主人公たちの根底にあるミステリーと、武侠ものとして物語の構成の巧みさが秀でている。

李相夷の元彼女など女性キャラクターも登場するが、ヒロインというメインにくる存在ではなく、男たちの"ブロマンス"の世界を存分に楽しむことができる。熱い絆の物語だけでなく、クスっと笑えるようなやり取りなどかわいさも、切なさもあって目が離せなくなるはずだ。

文/神野栄子