ディリラバとゴン・ジュン(龔俊)が息の合った掛け合いで魅せる、ロマンスとサスペンスフルな物語が展開する中国時代劇「安楽伝」

ディリラバとゴン・ジュン(龔俊)が息の合った掛け合いで魅せる、ロマンスとサスペンスフルな物語が展開する中国時代劇「安楽伝」

「長歌行」「馭鮫記」などヒット作が続くディリラバと、「山河令」で大ブレークを果たしたゴン・ジュンが初共演したロマンス時代劇「安楽伝」が2月6日(木)よりチャンネル銀河で放送される。

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今回、ディリラバが演じるのは、2つの顔を持つ女性。皇太子の許嫁だった帝梓元(ていしげん)と女海賊の任安楽(じんあんらく)だ。10年前、謀反人の娘となった帝梓元は斬首される寸前で皇太子・韓燁(かんよう)に救われるも、生涯、山奥での幽閉を命じられた。だが、一族の汚名をそそぐべく、任安楽と名を変え、女海賊として機会を狙っていた。

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そしてゴン・ジュンが演じるのが、帝梓元の命を救った韓燁。帝梓元が幽閉されてからもずっと思い続け、ことあるごとに贈りものを欠かさなかった韓燁は、皇帝である父に帝梓元との結婚を許してもらうため、海賊の盗伐に名乗りを上げる。その向かった先で、任安楽と出会うことに。

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実は、舞台となる大靖国は、韓家と帝家によって築かれた国。韓家は皇帝の座につき、帝家は重臣になったなかで、帝家にかけられた謀反の疑い。帝梓元が背負うものの大きさに物語の始まりから悲しみを帯びる。帝梓元は、韓燁がかつての自分の命を救ってくれた許嫁であることは承知のうえ。任安楽として手柄と引き換えに、韓燁の妃となりたいと迫る心の奥にあるのは、彼を利用して復讐を果たすことなのだ。

表では皇太子妃になりたいと韓燁に迫りつつ、裏では本懐を遂げるべく一族を陥れた者たちへの復讐を果たそうと計画を練る。その二面性を持った任安楽の正体に気付かずに、帝梓元を一途に思い続ける韓燁。目の前にいるのが思い人なのにすれ違いと宿命が交錯する。それでも運命の導きだろうか、恋愛よりも復讐をどう遂げるかが重要だった任安楽と、帝梓元への一途な思いとはうらはらに韓燁が惹かれ合っていくのが実にドラマチックで、胸が高鳴る。

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聡明な任安楽を豊かな表情と見事なアクションで演じるディリラバ。心に決めた人に一途で、皇太子として民を思う誠実さもある品行方正な韓燁を凛とした表情で魅せるゴン・ジュン。第3話で「美しい顔をじっくり見せて」と挑発する任安楽の顔が近づいたときに、韓燁が顔を傾けて鼻同士がぶつかる"鼻キス"のシーンは本国放送時にも話題になったが、鼻筋のとおった2人だからこそ成し得た美しさ。華やかな顔立ちのディリラバと劇中で「美男子」と称される韓燁をまさに体現しているゴン・ジュンという、2人の姿を見ているだけでも眼福に尽きるが、初共演ながらせりふの応酬をはじめ運命の2人を表す息の合った演技で物語をけん引する。

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いつ正体が明かされるのかというドキドキ感もあるロマンスとともに、復讐劇と10年前の真相が明らかになっていくミステリーが緻密に織り込まれているのが、おもしろさを倍増させ、最後まで引き付けられるはずだ。

文/神野栄子